市場の関心はすでに、来年の日銀人事に 吉崎達彦が分析する総選挙後の焦点

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選挙の投票を済ませ、勝ち馬投票を!

といったことが、12月16日以降に予測されるわけであるが、同日はもうひとつ大事な「投票」がある。そう、勝ち馬投票券という名の投票が。2歳牡馬のG1レース、朝日杯フューチュリティーステークスである。どうでもいいことだが、先週行われた2歳牝馬のG1、阪神ジュベナイルフィリーズと2つ合わせて、ファンが正確な名称を覚えていない2大レースだと思う。もうちょっと簡単な名前にできませんかねえ。

2歳馬といえば、野球でいえば甲子園球児以前のレベルである。中学生の球技大会でスターだった生徒が、その後の人生で優れたアスリートになるとは限らないように、まだまだ将来はわからない。それだけに予想も当たらないし、ここで勝った馬が大成するとも限らない。それでも06年のドリームジャーニー、さらに97年のグラスワンダーのように、「栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)」という例もある。この週末、2歳馬の晴れ姿を見逃す手はないだろう。

情報不足のレースだけに、3勝負けなし、オッズ2倍前後が予想されるコディーノよりも、来年のクラシックに向けての夢を買いたい。

不肖かんべえの狙いは2着2回、4~5番人気になるであろうクラウンレガーロだ。父・グラスワンダーにそっくりな栗毛が美しい。馬体はきゃしゃに見えるし、鞍上の幸騎手もちょっと頼りない。が、これを単勝と複勝の両方で。狙うはもちろん、セイウンワンダーに続く親子制覇だ。

ここはひとつ、筆者も寒風の中を中山競馬場に出動せねばならぬ。もちろん午前中に投票所でひと仕事済ませてからである。読者諸兄も、くれぐれも投票を忘れずに。勝ち馬投票券は、それからでも遅くはありませぬぞ。

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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