「嫌な上司」でも何とかうまくやるためのコツ 中間管理職だって認めてもらいたい

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「承認されること」が普段から不足しているがゆえに、あなたへの態度も、ついキツイものになったり、配慮を欠くものになったりしてしまうのかもしれません。だから、この不足しているものを満たしてあげることができる存在にあなたがなることで、上司との良好な関係作りの第一歩が始まります。

では、「承認欲求を満たす」とは、いったいどういうことでしょうか?

まず、想像できることは「相手を褒める」ということでしょう。昨今、「褒める」ということについての本がたくさん出版されていますが、意図的に褒めるということは、あまりお勧めしません。ましてや気に入られるために褒めるというのは、逆効果になる場合もあります。この点には注意する必要があります。

ここでお勧めするのは、「相手から受ける影響を口にする」ということです。たとえば、こんなことを人から伝えられているとイメージしてみてください。

「私は○○さんの△△なところを見て、とても影響を受けています」
「○○さんの仕事に対する姿勢に触れて、気持ちを入れ直したいと思いました」
「○○さんの笑顔が周りに影響を及ぼすのを見て、あらためて笑顔は大切だと思いました」

 

こうした言葉をもし自分が言われたら、あなたはどう感じるでしょうか?
何か自分が人の役に立っているようで、うれしく感じるのではないかと思います。これらのメッセージが相手から自分に向かって言われるとき、人の承認欲求は満たされていくのです。

嫌な上司の心をひらく「習慣化」

上司の承認欲求を満たすような言葉を発信するためには、まずはその人のいいところ探しをするところから始まります。このとき、たとえその上司が少々人間的に気に入らない人でも、いいところは多少なりとも持っているはずです。いいところを見つける眼鏡をかけているつもりで探してください。性格や才能面だけでなく、その人がとった行動面に注目してみるのもいいでしょう。

相手のいいところが見つかったら、それが自分にどう影響を与えているか感じてみてください。少しでも感じられれば十分です。逆に少しも影響がなかったら、そのことには触れずに別のいいところを探した方がいいでしょう。そして影響を感じたら、機会を見つけて上司に伝えてみる。大事なことは、「本当のことだけを伝える」ということです。

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継続は力なり。嫌な上司のいいところを探して、それが自分にとってどうプラスに影響しているのかを確認し、感じたことを事実として上司に伝える。この一連の流れを「習慣化」してみてください。すると、上司にとってあなたは、自分の承認欲求を満たしてくれる存在になります。不思議なことに、これを続けていくと、やがてその上司もあなたの承認欲求を満たしてくれる存在になってくれます。

そうなればお互いの関係性は深まり、あなたにとって職場がより「ホーム」に近い場所になっていくことでしょう。

三浦 将 人材育成・組織開発コンサルタント/エグゼクティブコーチ

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みうら しょうま / Syoma Miura

英国立シェフィールド大学大学院修了(理学・経営学修士)、大阪府立大学工学部卒。大手広告会社、外資系企業を経て、人材育成コンサルティングや企業研修を行う、株式会社チームダイナミクスを2014年に設立、代表取締役に就任。アドラー心理学やコーチングコミュニケーションを基にした独創的かつ効果的な手法で、リーダーシップ開発、チームビルディング、社内コーチ養成プログラムなどを中心に、企業をサポートしている。著書に『自分を変える習慣力』『相手を変える習慣力』などがある。

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