圧倒的勝ち組は「2軸計画」で軽快に進歩する 周囲からの評価を得やすい「隙のない努力」

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結局、「夕ご飯の量を減らして早めに食べる + 買い物ついでに近所を散歩 + むくみとりストレッチ」という短期計画と中期計画のハイブリッドで取り組むのが最も効くとわかりました。ダイエットと意識しすぎないくらいの内容が、続けやすいんですよね。

このように、短期計画と中期計画を組み合わせることで、互いの長所と短所を補い合い、「苦労しすぎず結果が見えやすい」という、続けやすい努力が可能となります。即効性もあるので、周囲からの評価も得やすくなるという”隙のない計画”になるのです。

たとえばNHK仙台でキャスターをしていた当時の私は、「アナウンサーとして一人前になる」という大きな目標のもと、「毎日の放送でミスをしない」という短期の計画と、「表現力をつける」という中期の計画を立てました。

「達成しやすそうなこと」を積み上げる一方で

「毎日の放送でミスをしない」というのは、キャスターとしての最低ラインを死守しろということです。「ニュースの原稿を噛まない」「人名や地名を読み間違えない」「放送の終了時間をつねに意識する」などがこれにあたります。誰の目にも明らかなミスをしないということは、放送局とそこに所属するキャスターの信頼を損ねないためにも、最低限の責任であったのです。

そこで毎日、「ニュースの原稿を下読みするときには、必ずアクセント辞典を引く」「人名に不安があったらデスクに確認する」「ストップウォッチで原稿読みにかかる時間を正確に測る」など、小さくても即効性があり、達成しやすそうなことを次々と行いました。

一方、「表現力をつける」というのは、キャスターとしてもう一段階上のレベルに行くために必要なことです。わたされた原稿をただその通りに読み上げているだけでは、情報はなかなか受け手に伝わらないものです。「ミスをしない」という赤点ギリギリレベルを脱してどれだけ成長できるかは、この表現力にかかっているのです。

とはいえ、表現力というものは一朝一夕につくものではありません。とりあえず、毎週金曜日にその週の自分の出演を観なおして、視聴者の立場になって、分かりづらいところはなかったか反省していました。また、週末にはベテランのアナウンサーの方に、明るくハキハキ声を届けるためのアドバイスをもらっていました。

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