「反対ばかりする人」は、実は頼りになる人だ

こうすれば一転「強力な賛成者」に変わる

反対派の意見から生み出されるものもある(Graphs / PIXTA)
職場で新しいことを始めようとすると、必ずと言っていいほど直面する壁。それが「反対派」の存在です。いったいどうすれば乗り越えられるのか。
『そうだ、星を売ろう』(KADOKAWA)で反対派を巻き込んでの村おこしに成功した阿智村を紹介した永井孝尚氏が、その秘訣について語ります。

 

満を持して、社内で新しいプロジェクトを立ち上げようとしたが、なかなか周囲の賛同が得られない――。そんな状態に悩んだことはないだろうか。賛同してくれるのはごく一部の仲間のみ。そうなると周りはすべて反対派に見えてしまうことすらある。

このような人にとって、今や全国区の知名度を誇る阿智村「日本一の星空ナイトツアー」はまぶしく見えるかもしれない。ほとんど無名だった長野県の村が2011年に始めたこの取り組みは、わずか5年後の2015年には6万人もの観光客を集客するまでになった。その様子は過去記事でも取り上げた。

大多数のひとが無関心で、反対者も少なくなかった

この結果だけを見ると、阿智村が村の総力を挙げて取り組み、ヒト・モノ・カネを潤沢に投入し、順風満帆に進んできたように思えるかもしれない。しかし現実は違う。この阿智村の新しい挑戦も、当初は大多数の人が無関心だったし、反対者も少なくなかった。加えてヒト・モノ・カネの資源もなかった。実際、初年度はホームページすらなかったほどだ。ではそんな中、なぜ阿智村は短期間で6万人を集客できるようになり、「日本一の星空の村」というブランドを獲得できたのであろうか?

この阿智村の挑戦は、地域づくりの変革プロジェクトだ。そして阿智村の挑戦は、企業のビジネスパーソンにとっても大きな学びがあるのだ。

2011年、阿智村の観光の中心地である昼神温泉は、5年間で宿泊客数が25%も減少する危機に直面していた。しかしほんの十数年前までは団体客で賑わっていた温泉郷だ。現実にはすぐに今日明日の生活に困ることはないので切迫感はない。危機感を持つ人は少数だった。そんな危機感を持つ数少ないひとりが、旅館「恵山」で企画課長を務めていた松下仁さんだった。

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