孫社長も注目するO2Oって何?
ネットを制する者はリアルを制す

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O2Oは黎明期から離陸期に入ったという感を持つ。

筆者がO2Oの連載を開始した12年1月から10カ月が経った。その間のO2Oビジネスの拡大のスピードには驚く。

現在、O2O関連のニュースは連日のように発表され、テレビ番組や新聞などのマスメディアに取り上げられるまでになった。

企業は、O2Oの新サービスを次々に立ち上げている。O2O事業部、O2Oグループといったように「O2O」を部署名に付けて本格的に取組みを強化した企業もある。

さらに、O2Oビジネスでの大型提携も数多くみられるようになった。冒頭の阪急阪神グループ・NTTグループ・博報堂の企業グループや、Yahoo! JAPANとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の提携などが代表例だ。

いま、ネットとリアルの主要企業がタッグを組み、O2Oの巨大プラットフォームを展開しようとしている。

「ネットを制するものはリアルを制す」。

日本最大級の小売グループ、セブン&アイ・ホールディングス会長である鈴木敏文氏は、グループ総力を上げた「ネットと現実(リアル)店舗の融合」にむけて、大号令を下した。小売業界にとって、O2Oは生き残りをかけた重要課題のひとつといえよう。

どのようにすれば、スマートフォンとソーシャルメディアを使いこなす新しい消費者の心をつかみ、リアル店舗に足を運んでもらえるか。商品やサービスを利用してもらえるか。

  本格展開期に入ったO2Oビジネスの「第2章」をこれからレポートしていきたい。
 

松浦 由美子 ITアナリスト

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まつうら ゆみこ / Yumiko Matsuura

ITアナリスト。

ITエンジニアとして半導体ウェハ検査装置の開発や原子力・ETCなどのインフラ制御系システムの開発、大手印刷会社のIT技術センター部門でセキュリティ関連のサービスや画像情報データベース、地図情報サービスなどのWeb開発に携わる。現在は、「ITからリアル世界への翻訳者」として、テクニカルな話題を一般読者にわかりやすく解説することをモットーに活動中。

著書に『O2O 新・消費革命 ネットで客を店舗へ引きつける』(東洋経済新報社、 2012.10)、『O2O、ビッグデータでお客を呼び込め!- ネットとリアル店舗連携の最前線』(平凡社新書、2014.1)、東洋経済オンラインにて「O2O ビジネス最前線」を連載中。

テレビのニュース番組やラジオ、講演など「O2O」に関する出演多数。
連絡先:松浦由美子公式ページ

 

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