新入社員には是非「この映画」を観てほしい おしゃれから処世術まで人生の質を高めます

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さらに池波正太郎は同著の中で、「長く映画を観続けている人はきまってお洒落のセンスがいいものだよ」とも言っています。そこで、衣装を気にしつつ、映画を見てみるというのはいかがでしょう?

中でも『007』シリーズはうってつけです。特に、現在6代目ジェームズ・ボンドを務めるダニエル・クレイグのファッションはとても参考になります。トム・フォードのスーツをピシッと着こなす彼の立ち姿はまさに英国紳士そのものです。

内容は少し過激ですが、同じスパイ映画の『キングスマン』もオススメしたい一本です。スパイ組織「キングスマン」の一員であり、スーツをピシッと着こなす英国紳士のハリー(コリン・ファース)は、自堕落な生活を送っていた主人公エグジー(タロン・エガートン)に「マナーが紳士を作るんだ」と諭します。

労働者階級の出身で、カジュアルなファッションに身を包んでいたエグジーが、ハリーの手ほどきにより、スーツを着こなし、少しずつ英国紳士へと変わっていくさまは見どころ。外見に気を配ることで、内面も次第に磨かれていくのだということがよく分かる映画です。

仕事のモチベーションを高める

今年のアカデミー賞作品賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』。権力に立ち向かう姿を見て自分を奮い立たせることができる。  Photo by Kerry Hayes (C) 2015 SPOTLIGHT FILM, LLC

格闘家や力士が『仁義なき戦い』を観て闘争心をかき立てたり、アスリートが『ロッキー』を観て、トレーニングのモチベーションを高めたりと、映画には感情に訴えかけるという効用があります。当然、仕事へのモチベーションを高めるような映画も数多く存在します。

見出し語が24万語という辞書を編さんする個性豊かな編集者たちの人間模様を描いた『舟を編む』は、見果てぬ先に向かってコツコツと作業を積み重ねることの大切さを描き出した好編です。会社では変わり者扱いされながらも、自分の進むべき道を見つけた主人公の不器用ながらもまっすぐな姿は、思わず応援したくなるようなチャーミングさがあります。

本年度のアカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』も思わず拳に力が入る1本です。数十人もの神父による児童への性的虐待を、カトリック教会が組織ぐるみで隠蔽(いんぺい)してきた衝撃のスキャンダルに立ち向かった新聞記者たちの戦いを描いています。

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