留学で「人生棒に振る人」が陥る3つの勘違い 帰国後に職がない!社会人留学の「あるある」

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オーストラリアから帰国後、早速就職活動に入ります。現地で培った英語力を武器に、外資系企業や貿易商社を中心に受けていったものの、手元に届く通知はすべて「不採用」。聞けば、ほとんどが書類審査の段階で落とされてしまったそうです。唯一面接に進んだ会社でも「TOEIC800点というだけで国際関係の部署はムリ」と言われてしまう始末。いったいどうしてでしょうか?

新卒採用と異なり、転職者への面接では「具体的な経験」について、より厳しい目で見る傾向があります。海外経験であれば、履歴書にあるビザの種類も重要事項。ワーキングホリデーでオーストラリアに1年間行ったというだけでは、有効なアピールになりません。特にワーホリは、どうしても「ホリデー」の要素が強いので、そこで実際に何を経験したのかということがポイントになります。

Tさんの場合、TOEICのスコアと合わせ、アルバイト経験の中からビジネス的要素を抽出するしかありません。が、ここにも問題が。

海外に「なじみすぎて」失敗するケースも

ワーホリの経験をキャリアアップにつなげたい場合、より業務・成果へのコミットを求められるオフィスワークを経験していることが鉄則なのですが、Tさんが取り組んだのは、接客・店頭作業が中心のアルバイトでした。

そもそも、渡航前は英語スキルが乏しかったTさんにとって、ワーホリでオフィスワークができる先を探すのは、難易度が高めです。同じIT関係の仕事で探すか、そうでなければ有給にこだわらず、無給のインターンシップなども視野に入れるとよかったのかもしれません。

結局、Tさんは同じ職種に再就職したのですが、前職よりも給料や福利厚生が下がってしまいました。いいリフレッシュにはなりましたが、キャリアアップという当初の目的は果たされなかったようです。

■失敗留学パターン2:Aさん(31歳男性・営業職)の場合

家電量販店で働くAさんは真面目な性格で、会社では今まで無遅刻・無欠勤。ただ、クレーム対応や残業の多さに疲れる毎日を送っていました。世間でいう「ワークライフバランス」とは無縁の世界。「一生このまま働き詰めの毎日を送るのかな」と悩んでいた時に、海外で英語を学びながら住んでみたいと思うようになります。

年齢的にワーキングホリデーは難しい。そう考えたAさんが選んだのは、語学留学(学生ビザ)で9カ月間、カナダ・バンクーバーに行くことです。それまで海外経験がほとんどないAさん、最初は戸惑いもしましたが、慣れてくると、すっかりカナダ生活が気に入ってしまいました。

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