プリウスの新PHVはいったい何がスゴいのか 内外装をガラリ変えた次世代エコカーの正体
正直言って驚いた。
3月に開かれたニューヨーク国際オートショーで披露された「プリウス プライム」。充電したモーターだけで走る電気自動車(EV)としても、エンジンとモーターを併用するハイブリッド車(HV)としても使えるPHV(プラグインハイブリッド車)の最新モデルだ。日本では2016年秋に発売が予定されている。
4代目プリウスの外観とはまるで違う
目を見張るのはそのデザインだ。プリウス プライムは2015年末に登場した4代目プリウスをベースにしているが、外観はまるで違う。パッと見たところ、3連ヘッドランプを備えるフロントビューは、4代目プリウスというよりも、燃料電池車の「MIRAI(ミライ)」に似ている。リアビューも水平基調のデザインに変更。4代目プリウスと比べて、フロントが25mm、リアが80mm伸ばされており、空力性能の向上とともにスタイリングも伸びやかなフォルムになっている。
電池をたくさん積んで重くなった代わりというわけではないだろうが、トヨタとしては初めてのCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製のリアハッチを採用しており、軽量化と共に背後の視認性も向上させているのも特徴だ。
海外メディアの一部からは、「4代目プリウスのデザインは評判が悪かったので、PHV版のプリウス プライムはルックスを変えたのでは?」という声も上がっていた。正直、筆者も4代目プリウスのスタイリングは個性的で、好き嫌いが分かれると思う。
だが、日本では好きという人が圧倒的に多いようで、2015年12月発売から4カ月連続で、国内の乗用車車名別新車販売ランキングの首位をひた走っているのが4代目プリウスだ。チーフエンジニアの豊島浩ニ氏によれば、「(4代目プリウスは)好き嫌いの分かれるデザインではあるのですが、好きという方がたくさんいらっしゃったことで、販売の好調につながったのでしょう。むしろ、プリウス プライムのデザインのほうを保守的と感じる方もいらっしゃるほどです」とのことだ。
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