「独立しても成功できない人」に共通する経験 いつまでも誘いがないなら、会社を辞めるな
どの友人からも一切のお誘い(取締役になってくれ、が多いはず)がない場合は、あなたは起業しても失敗する可能性が高い。お客を持ってくるポテンシャルを含めた「才能」がない、もしくはその友人であるところの社長の事業とは無関係と思われているかのいずれかである。
言うまでもなく、このリトマス試験紙は退職後・起業後に試したのでは手遅れだ。いま所属する企業にいたまま、友人に対して「起業しようかなと思ってんだよね」という軽い相談をしてみて反応を見るほうがいいだろう。
「手伝って」と言われたら起業の資格有り
「おう、頑張れよ、応援するよ」としか言われない場合は、起業計画自体を白紙に戻したほうが安全だ。逆に「えっ?だったらウチの会社手伝ってよ」と言われたら、あなたには起業の資格がある。ただし、誘われるままに友だちの会社を手伝う必要はない。「手伝って」と言われたら起業の資格有り、ということなので起業すればいいのである。
あなたの周りには、「こんな会社いつでも辞めてやる」と常日頃吹聴している馬鹿が数人いるはずだが、そう公言している輩が起業することはほとんどない。あれは何をやっているのかというと「自分はこの会社をいつでも辞めるつもりだが、そんな私を引き取ってくれる人はいませんか」という一種の調査活動なのだ。で、残念ながら引き取り手がいつまでたっても現れない程度の実力しかないので、延々と「辞めてやる」と言い続けているのだ、と考えると合点が行く。
当然のことながら、彼にとっては会社を辞めないのが正解である。転職も難しいだろう。フリーエージェント宣言したのに誰も引き取り手がいないので、そのまま廃業してしまうプロ野球選手に比べれば、やはりサラリーマン社会は生温く、居心地のいい場所であることは間違いない。さて、果たしてあなたはどちらのタイプだろうか?
本稿はポスト資本主義時代の起業術を伝えるメディア『42/54』の提供記事です。
(文: 竹田茂)
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