体力、根性なしでもランニングを続けるコツ

初心者こそ時間ではなく心拍数を知ろう

この効率よく脂肪燃焼する心拍数の計算には、カルボーネン法という計算式を用いる。

(220−年齢−安静時心拍数)×0.6〜0.8+安静時心拍数

たとえば40歳、安静時心拍数60の筆者の場合、132〜156がもっとも脂肪燃焼しやすいゾーン。実際に心拍計をつけて“ゆっくり”走ってみると、3分ほどで140まで到達し、5分ほどで150を超えた。感覚的には130〜140程度は「余裕がある」感じで、150を超えると「キツイ」といった感じだ。

「心拍数がゾーンに入ったら、走り続ける必要はありません。歩いて心拍数が落ち着くのを待って、ゾーンの下限になったらまた走ればいい。そのほうが無理に走り続けるより効果的なんです」

150を超えるまで走って、超えたらしばらく歩く(約1〜2分)。そして心拍数が130台に下がったところでまた走りだす。これを繰り返して、45分間約4キロを走ることができた。息も上がらないし、足腰の痛みもまったくない(翌日の筋肉痛はあったが)。これなら続けられそうだ。

「マラソンを目指すなら別ですが、健康のためならそのくらいで十分。習慣化していけば、自然と走る距離も時間も長くなりますし、週2〜3回を2カ月続ければ、カラダにも変化があらわれるでしょう。距離や時間は、腹八分目が基本。もう少し走れるというところでやめれば、次も走りたくなります。スピードを求めるわけではないので、自分の楽なフォームが一番。効率的に楽しく走る習慣が身につけば、10年後も元気でいられます。“走らず嫌い”を卒業して、ぜひがんばってください」

Nakano James Shuichi
PHYSICAL TRAINER
フィジカルトレーナー、フィットネスモチベーター。箱根駅伝を連覇した青山学院大学駅伝チームやクルム伊達公子の現役復帰のフィジカル強化を担当するなど、アスリートからの支持も高い。著書に『世界一やせる走り方』『青トレ:青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』など。

初心者こそ心拍数計を利用しよう

ランニングは、いつでもどこでもシューズさえあれば始められるスポーツだ。他に比べ初期投資が少ないのも大きな魅力と言えるだろう。しかし初心者がただがむしゃらに走っても、思ったような効果はあげられないばかりか、故障にもつながりかねない。そこで最初に思い切って投資してほしいのが心拍数計。計測の正確性は心拍数モニターを胸にストラップで着けるタイプのほうが上と言われているが、初心者には手軽に心拍数を測れて、普段使いもできる腕時計タイプやスマートウォッチがオススメ。

「心拍数を計測することで、ランニングに限らず日々の体調を把握することもできます。いつもよりつらいと感じたら無理をしない。習慣にすることと、義務にすることは別です。走ることが義務になってしまうと、走るのが楽しくなくなってしまいます。何度も言いますが、腹八分目を忘れないでください」(中野さん)

初心者だからこそ心拍計をつけて、安全に楽しく走る。これもランの新常識といえるだろう。

(文: Kosuke Kawakami @ GQ)

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