意外と知らない、真田丸に見る「大河の裏側」 「チーム論」そして「ネット戦略」
「新選組!」メンバーが再結集
――「真田丸」にはプロデューサーが複数人いるそうですね。ひとつのテレビ番組に一人のケースが一般的だと思っていたので、驚きました。
NHKの大河ドラマは、全体で3年、下見や脚本作りの準備期間を含めた制作期間で2年ほど、撮影だけでも毎年およそ1年2カ月程かけています。おそらく、日本で一番長いタームで制作しているドラマコンテンツです。長いゆえに、非常にたくさんの人が関わっているので、それを取りまとめるには、一人のプロデューサーや一人のディレクターでは到底、困難。
ですから大河ドラマの場合、プロデューサーもディレクターも、当然複数体制のチームで動いています。
ちなみにプロデューサーとディレクターは、制作に対するアプローチが全然違います。作品を子どもに例えるなら、プロデューサーはお父さんで、ディレクターはお母さんだとよく言われますね。
――わかりやすい例としてのお話ですね。
もちろんです。この子(作品)にどんな教育の機会を与え、どう個性を伸ばしていけばいいかなどを考えながら、自分が稼いだ給料で家族を養い、子供を養育し、人生設計をバックアップする父親的な立場がプロデューサーです。逆に、子どものおむつを替えたり、幼稚園に連れて行ったりと、子どもと直に接して、日常の面倒を見る従来型の母親を連想させるのがディレクター。
今日はどの俳優さんに、どんな衣装で演技してもらうか、どんな美術セットで演技してもらうか、何人くらいエキストラさんがいるといいかなど、画面に映るものに責任を持つ役回りです。
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