危険をはらむ健康食品、被害が出ても販売は続く

低血糖や肝機能障害も

 海外製の原材料を用いた健康食品の中には、食品としての使用が禁止されている医薬品成分が含まれていることもある。03年に血糖降下作用を持つグリベンクラミドが検出された健康食品は、中国産原料をもとに国内でカプセル化されていた。

こうした製品が流通しやすくなった背景に、医薬品と類似した錠剤やカプセルであっても、直ちに医薬品と判断しないとした01年の規制緩和がある。これを機に錠剤やカプセル状の健康食品が急増。ドラッグストアでは医薬品と健康食品が近くに並べて売られている。

国民生活センターで健康食品の調査などにもかかわってきた消費生活アナリストの板倉ゆか子氏は、「健康食品の販売は規制緩和ばかりが先行し、消費者を守る仕組みに強制力がなく、手ぬるいままになっている」と指摘する。厚労省は08年7月に「『健康食品』の安全性確保に関する検討会報告書」をまとめたが、そこに盛り込まれた方策は、適正製造管理(GMP)による安全性確保など企業の努力を促すレベルにとどまっている。

(週刊東洋経済2012年9月8日号)

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