ブリヂストンCEO・津谷正明--チーム力で“断トツ"目指す
当社は地域ごとの戦略的事業ユニット(SBU)が自らの戦略を立て、本社が最終判断する仕組みだが、レベルはまだまだ。もっとボトムアップが必要だ。さらに部門最適ではなく、グローバル最適を求めてほしい。それが僕の言うチームワークだ。一見矛盾するようだが、グローバル企業ではグローバル化とローカル化のバランスが重要になる。
7月、本社にイノベーションセンターを立ち上げた。メーカーは技術重視になりがち。同センターでは中央研究所や知財部門と連携して、製品売りとサービスを組み合わせたソリューションビジネスなど、新たな価値を提供したい。またグローバルマーケティング機能も強化した。自動車メーカーのグローバル化が進んでおり、商品や販促面などで、世界で統一した戦略を出したい。
──社長、副社長といった呼称を廃止しました。
新体制のベースにあるのは三権分立。われわれ執行部がいわば内閣。執行責任を負わない荒川が取締役会議長となり、国会(立法府)の役割を負う。そして監査役会が司法。取締役会議長とCEOは役割を明確に分けたほうが、チェック機能も働くし、議論が活性化する。
執行部では僕と西海(COO)はパートナー。僕が社長、西海が副社長では上下関係が生じる。そもそも社長という呼称は日本だけ。グローバルで統一したほうがいい。