木本:やっぱり不満を持つ人が多くなっているんですね。
美根:反腐敗運動が起こっています。今のあり方を信用していないことが腐敗の原因の一つです。今の体制への怒りの声は増しているのです。いずれおかしくなることを予想して、自分たちの家族をカナダやアメリカ、ヨーロッパに送り出している人も増えています。
木本:日本にもたくさんも来ていますよね。ヨーロッパにもどんどん中国人が来ていて、イタリアの若い労働者が職を奪われている、という記事を読みました。世界中でそういうことが起こっているんですね。
美根:カナダなんかすごい勢いで増えていますよ。日本人は日本で暮らすのを大切にしますが、中国人はそこにこだわらずどんどん出ていきます。こうなると13億の人口が持つプレッシャーが出てきます。爆買いならばいいです。アメリカの西海岸では妊婦のメディカルケアがよいからといって、中国人が300万円くらい払って出産しにきます。出産すると米国籍がもらえますし、噂を聞いてその病院にたくさんの妊婦が殺到する。病院はたまったものではないでしょう。中国は特殊な「巨象」なんです。
日本と中国の上手なつきあい方とは?
木本:日本はどうつきあっていけばいいんですか。
美根:日本と中国はいままで対等で付き合ったことがありません。長い間中国がずっと上で、日本はお坊さんを送りだして勉強させたり、論語など四書五経を取り入れてきた。中国は優位だった時期が長かったが、日本の明治以降はもたついた。日清戦争で日本が勝ち、中国では革命が起こった。
木本:学校の勉強でも、歴史を学ぶときには中国は凄い国だいう風に習いますよね。
美根:日本が満州国を作ったころは、「中国人は働かない」と言って上からの目線で見ていました。最近は急成長した中国に勢いがありますが、対等ではなく、日本がまだ上だと思っている人が多いのではないでしょうか。
木本:アメリカと対等になりたいと思っている中国人は、日本はほどほどにつきあっておけばいいや、という意識でしょうか。
美根:そう思いがちですが、その問題は2回目でも議論した、西を向くのか東を向くのかということになる。
木本:結局そこに落ち着くわけですね。
美根:私は日本なりの個性を発揮できれば、他の国にとっても必要な存在になれると思っています。
木本:ジミー大西さんみたいな存在になって特別な人になればいい(笑)。誰も馬鹿にしない個性を持てばいいんでしょうね。
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