毎日がお誕生日会?若者たちのすごい「日常」 あっと驚くサプライズは当たり前

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なぜ彼女はこのようなことを行ったのであろうか。尋ねてみると、こう答えてくれた。「正直、自分でアピールしなかったら、自分の誕生日を周囲から祝ってもらえなかったり、サプライズをされなかったりするのではないかと心配だった」

実際、Aさんはこのように周囲にアピールした甲斐あって、誕生日には友人たちからサプライズで祝ってもらうことができたという。

誕生日はお祝いされて当たり前

今の若者たちの間では、誕生日を周囲に祝われること、サプライズを仕掛けてもらうことが当たり前になっている。本来、誕生日を人に祝われるのは当たり前のことでもなんでもないはずだが、それが当然のようになった若者にとっては、逆に何も祝ってもらえないこと=村八分にされているような疎外感を感じることがある。そこであえて自らアピールすることで、祝われないリスクを避けようとしているのだ。

また実際、ご紹介したAさん以外にも、自ら誕生日会を企画したり、Twitterのアカウント名を「○○@誕生日まであと○日」と変更することでアピールする人、また自分の誕生日が近づいてくると、周囲の人に対して、お菓子を渡すという逆サプライズを行うことで、表現する若者もいた。

多様化するサプライズ

このように若者の間では記念日を祝われることが「当たり前化」しているが、ただ祝う、祝ってもらうだけではつまらない、物足りないと考える人も多い。そこで増えているのがより個性的な形で記念日を演出してもらう「サプライズ」だ。

とくに近年、従来の型に収まらない新しいタイプのサプライズが増加している。その中で、「みんなでドレスサプライズ」と呼ばれるような、全員でおしゃれなドレス服を着たり、コスプレを着たりして、祝う事例を紹介したい。

これを「シンデレラサプライズ」と名付けてみる。具体的には、

シンデレラサプライズの様子

1. 誕生日当日に、本人にジャージ姿で来るように服装を指定して伝えるが、祝う側は全員がドレスアップして登場。

2. そして、初期の不遇なシンデレラのように、主役だけ醜い格好で過ごすのみならず、周囲から冷たく当たられる。そんな小芝居もありながら、最終的にはドレスと靴、ティファニーのネックレスをプレゼント。

3. その後、本人がそのドレスに着替え、みんなで素敵なディナーをする。

というものだ。

これは、主役が次第に美しくなっていく童話シンデレラのようなストーリー仕立てのサプライズである。

また、それ以外にもドレスではないものの、「Tシャツサプライズ」も徐々に増えつつある。

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