若者の間で「焼肉女子」が増える意外な理由

消費しないはずの若者がお金を落とす

SNSは自己演出に最適なツールであり、彼女自身はインスタグラムでの投稿を通じて「周囲とは違う自分」というイメージをブランディングし、普通の大学生との差別化を図りたいと考えているそうだ。チェーン店で食事をすることもあるそうだが、それはSNSには投稿せず今回の焼肉のように一目で高級だとわかる店の写真を投稿するのだという。

焼肉を食べるときだけの「焼肉友だち」も出現

都内在住の大学生Cさんも焼肉女子である。主に表参道の金舌などの焼肉店に週1回ほどの頻度で通っている。1度に飲み物を除いた食事代だけで1万円程度使うという。

左・Cさん 右・「焼肉友だち」と食べにいった焼肉

彼女には、焼肉を食べるときだけ会う「焼肉友だち」がいる。その友だちも焼肉女子であり、2人で色々な焼肉を食べ歩いているという。

最初はSNS上でしか面識のなかった2人だが、インスタグラムで焼肉の写真を投稿しているのを偶然見たことがきっかけに2人で会うようになった。昨今の若者は、趣味嗜好によってLINEのグループが作られるなど、コミュニティが今までよりも細分化される傾向にある。焼肉女子もそのひとつであり、彼女たちの友人関係は「焼肉が好き」という共通点だけで形成されている。

また、彼女に聞いてみると、SNSに投稿するのには一種の自虐要素も含まれているという。

一般的に「焼肉=デブ活」というイメージが強くあり、「あー、またデブ活をしてしまった、笑」という自虐をすることで、ネタにしようという意図があるらしい。しかし、周囲で見かける焼肉女子たちは、これほどまでに焼肉を食しているにもかかわらず、スレンダーな体型を維持している事が多い。

実際にCさん自身も痩せている。

その裏には影でのダイエットという努力があるのかもしれないが、彼女たちが焼肉写真を頻繁にSNSに投稿するのには「こんなに焼肉食べてデブ活をしているにもかかわらず、体型は維持できているのよ」という間接自慢も含まれているのではないだろうか。

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