男子マラソン、五輪選考には「改革」が必要だ リオ代表に22歳の服部勇馬を選ぶべき理由

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マラソンは気象条件やレース展開がタイムに大きく影響するが、レース内容などを加味しても、今回は選考会のタイム上位3名で決まりそうな雰囲気だ。福岡で2時間8分56秒をマークした佐々木悟(旭化成)、びわ湖を2時間9分台前半で走った北島寿典(安川電機)と石川末廣(Honda)。最大3枠を選ぶことになれば、彼らが選出されることになるだろう。

ただ、この3人にスンナリと「代表」を与えていいものなのか。個人的には、熟考していただききたいと思っている。そこで、過去の五輪代表選手の順位と、選考会の結果をまとめたので見てほしい。

リオ五輪選考会は20年前と同程度の低水準

びわ湖は気温が19.8度まで上昇するなど気象条件に恵まれなかったという側面はあるものの、リオ五輪代表の“当確ライン”は2時間9分前後。五輪選考会で2時間7分台に届かなかったのは、シドニー五輪(2000年)以来で、最速タイムが2時間8分56秒というのはアトランタ五輪(1996年)の選考時よりも悪い。

現在、マラソンの世界記録は2時間2分台に突入しており、世界のメジャーレースでは2時間3~5分台の好タイムがバンバン出ている。それなのに、リオ五輪選考レースのタイムだけを見れば、日本は20年前と同レベルなのだ(しかもアトランタ五輪のときでさえ日本勢は惨敗だった)。ちなみに20年前のマラソン世界記録は2時間6分50秒。時計の針が一気に進んだなか、日本は完全に取り残された。

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