孫泰蔵氏「場外ホームランか三振の投資を」 新たなベンチャー投資を始める狙いとは?
――日本はガラパゴス的に進化しているということですか。
環境が良すぎて例外的だったということですね。経済的に豊かだったり、通信環境が良かったりするので、日本のユーザーの声を聞いた結果、サービスが海外に合わなくなってしまったという状況があります。ただ、ハードウェアや、競争性の高い関連技術を使ったサービスであれば、海外でより多く使われる事例も出てくると思っています。
(ネットを通じて様々なモノを制御する)IoTも日本には追い風になる。ネットが普及して、その後にアイフォーンが出てモバイル化が進んだ。次に来る大きな波はIoTだと言われます。
本来、自動車や家電は日本企業が強い領域ですが、ネットのサービスとうまくつなげずに苦戦している。そうした業界の大手企業を退職した20~30代の人が創業するスタートアップも増えています。
これからの10年、日本は面白い
また、日本の大学や研究所にはすごい技術を持つところが多い。アプリでは渋谷や六本木のスタートアップが盛んでしたが、今、東大の周辺にある企業群は結構熱いですよ。僕だけが「本郷系」と呼んでいますが(笑)。
昨年、世界から投資家を集めて行うカンファレンスがあり、そこで、「日本は失われた20年と言われ、存在感が薄れていたが、ここからの10年はもの凄い存在感が出てくる。ジャパン・イズ・カミングバックだ」と話したら、会場がわーっと盛り上がりました。日本はこれから熱いと思います。
――スマホゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」を運営するガンホー・オンライン・エンターテイメントの会長を3月に退任します。ミスルトウの活動に注力するためでしょうか?
直接的な関係はありませんが、ミスルトウの活動にさらに拍車をかけていきたいということはあります。(ガンホー会長の肩書がなくなり)パブリックイメージもミスルトウ社長兼CEOの孫という形でやっていきたいですね。4月以降、色々と投資案件を発表していく予定です。
(撮影:大澤誠)
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