日産が抱く野望とリスク、究極のエコカーをついに披露 

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トップバッターの重責

日産はリーフと前後して自社開発のハイブリッド車(フーガとみられる)やクリーンディーゼルのAT車も発売する。特にハイブリッド車はリーフと同じくリチウムイオン電池を搭載し、独特の機構を持つ。1モーターであるためトヨタのプリウスよりコンパクト。モーター単独走行が長くできる点でホンダのインサイトよりも電気自動車に近い。セレナやティーダ、マーチのような人気車種に搭載すれば、強力な布陣が組める。

出遅れぎみだったエコカーで信頼を築き、後続につなげるためには、リーフでのつまずきは許されない。「ルノー・日産連合が世界3位の自動車メーカーであり続けるかどうかは電気自動車の成否にかかっている。新しい技術に100%の保証はない。100%なら他のメーカーも同じことをやる。リスクを負うなら、私はゼロエミッションのリスクを負いたい」と言い切ったゴーン社長は、自ら退路をばっさりと絶った。

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(撮影:尾形文繁)

高橋 由里 東洋経済 記者

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たかはし ゆり / Yuri Takahashi

早稲田大学政治経済学部卒業後、東洋経済新報社に入社。自動車、航空、医薬品業界などを担当しながら、主に『週刊東洋経済』編集部でさまざまなテーマの特集を作ってきた。2014年~2016年まで『週刊東洋経済』編集長。現在は出版局で書籍の編集を行っている。

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