【海運大手3社の今期業績】宴の後の大苦悶、23年ぶりの歴史的不振
営業利益ベースでは、川崎汽船のみ通期営業赤字転落。日本郵船や商船三井は通期営業黒字確保の旗を降ろしていない。通期営業利益の修正幅では、日本郵船と商船三井が同水準の300億円台なのに対して、川崎汽船は500億円台と最も大きい。これは後述するように、川崎汽船のコンテナ船の部門見通しが、最も厳しいことによる。
通期営業利益 日本郵船 商船三井 川崎汽船
86年度 172億円 ▲64億円 ▲22億円
87年度 132億円 ▲28億円 7億円
88年度 230億円 79億円 152億円
89年度 234億円 213億円 222億円
90年度 291億円 147億円 149億円
91年度 337億円 274億円 192億円
92年度 374億円 225億円 129億円
93年度 202億円 147億円 62億円
94年度 329億円 187億円 111億円
95年度 349億円 281億円 240億円
96年度 485億円 385億円 235億円
97年度 462億円 471億円 269億円
98年度 477億円 535億円 215億円
99年度 708億円 613億円 268億円
00年度 876億円 782億円 360億円
01年度 655億円 597億円 190億円
02年度 691億円 453億円 292億円
03年度 919億円 921億円 705億円
04年度 1613億円 1717億円 1080億円
05年度 1404億円 1729億円 879億円
06年度 1049億円 1680億円 613億円
07年度 2020億円 2912億円 1296億円
08年度 1449億円 1972億円 716億円
2010年3月期
09年度(期初) 530億円 800億円 160億円
同(修正) 200億円 500億円 ▲350億円
【修正幅】▲330億円 ▲300億円 ▲510億円
四半期ベースでは、日本郵船と川崎汽船が前第4四半期(09年1~3月期)から3四半期連続の営業赤字、商船三井が前四半期から2四半期連続の営業赤字となる。09年1~3月期、同4~6月期とも日本郵船が大手3社中で最大の赤字幅。商船三井は、営業赤字幅が最も小さいが、赤字幅が1~3月期から4~6月期にかけて倍近くに拡大している。09年7~9月期は、川崎汽船が大手3社の中で最大の赤字幅になる一方、商船三井のみ営業黒字に転換するとしている。
四半期営業利益 日本郵船 商船三井 川崎汽船
07年4~6月 393億円 586億円 323億円
同7~9月 513億円 774億円 292億円
同10~12月 579億円 838億円 391億円
08年1~3月 534億円 713億円 289億円
同4~6月 581億円 732億円 321億円
同7~9月 766億円 914億円 425億円
同10~12月 365億円 388億円 149億円
09年1~3月 ▲264億円 ▲63億円 ▲180億円
同4~6月 ▲255億円 ▲123億円 ▲221億円
同7~9月(予)▲115億円 73億円 ▲189億円