「レクサス」を雪上で思う存分に走らせてみた 高級SUV・スポーツモデルの意外な実力

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最後にGS Fの左ハンドル仕様で、全員でタイムアタックをした。トラクションコントロールも横滑り防止装置も切って、ドライバーの判断でアクセルやブレーキを操作していこうという「完全マニュアル派」もいれば、エコモードでふんわりアクセルにして、トラクションコントロールも横滑り防止装置もオンにして走るという「制御にお任せ派」もいた。

雪上では制御にお任せの方が安心

完全マニュアル派の場合、このクルマはパワフルなので、ギアを2速に入れて、じわっとアクセルを踏んでスタートする。後輪に一気にトラクションがかかってタイヤが空転してしまわないように、じわっとアクセルを開けるのがコツだ。ドリフトも角度を深く付けてしまうと、実は遅くなるので、小さな操舵でクルマの姿勢を変えて、さっと素早くカーブを曲がっていく。

雪上の運転に慣れていない人であれば、制御にお任せのほうがスタートは上手にできて、カーブでスピンしてしまわない分、速く走れる。制御がよくなってるんだなあ、と感じると共に、雪上のようなクルマの限界を感じやすい路面で練習すると、機械の制御より速く走れるんだなあ、と思うと、なかなか楽しい。

おカネと時間がある人でも、自分ひとりではなかなかできない体験を提供することで、レクサス・ブランドを通してラグジュアリーを体感してもらう。それが「レクサス・アメージング・エクスペリエンス」の目的であれば、ひとまず成功といえるだろう。

実のところ、高級車に限らず、高級時計やハイジュエリーなどのラグジュアリー・ブランドも、このような体験を重視したプログラムを実施している。いい意味で顧客を育てることで、ラグジュリーの本質を理解する層が増えれば、当然、それらのラグジュアリー・ブランドを手にする可能性も高まるからだ。

ブランドを通じて得た体験は、そのままロイヤリティにつながる。そして、レクサスという和製ブランドが、日本国内でラグジュアリーな遊びを提供できるまでに、日本も成熟してきたということだろう。
 

川端 由美 モータージャーナリスト
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