「レクサス」を雪上で思う存分に走らせてみた 高級SUV・スポーツモデルの意外な実力

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高級セダン「GS F」

後輪駆動はトラクションコントロールを切った状態では、あっという間にスピンしてしまうのだが、とにかく広い場所なので、何度もスピンしながら挑戦するのも楽しい。もちろん、長押しして制御をオフにもできる。特に、圧雪路の特設コースを走るときには、すべての制御を切り外して、自分の腕で操ってみるのも一興だ。

白いところは雪が付いていてトラクション(駆動)がかかるけれど、薄っすらと黒いところは氷がむき出しになっていて、驚くほど滑る。カーブの前では白い部分を狙ってタイヤを載せて、ブレーキを軽く踏みながら、鼻先をスムーズに曲げていく。

プロの指導でドリフトにも挑戦

慣れてきたら、もう少し高めのスピードで走ってみて、ハンドルを切って、おしりがムズムズと動きそうな感じがしたら、軽くカウンターステアをあてるとドリフトに持ち込める。言うは易し、行うは難しと思うだろうが、プロにタイミングを教わって練習すると、意外に簡単にできるから驚きだ。

レクサス「RX」

FRとAWD(4輪駆動)の違いを体感できたのも面白かった。同じ圧雪のコースで、レクサス随一の人気モデル「RX200t」(2000ccターボエンジン搭載モデル)に乗ってみると、FRの「GS F」と違って、AWDで安定して路面をつかむので安定感が高い。実は、今回の試乗を通して、最も安定していたのが「RX200t」だった。

カーブを曲がろうとしたときにハンドルを切ると、その方向にクルマが素直に曲がってくれてコントロールしやすい。しかも、乗り心地もいい。必要に応じて後輪にトルクを伝えるオンデマンド型のAWDを“なんちゃってヨンク”と悪口をいう人も少なくないが、「RX200t」に関していえば、姿勢の変化がゆったりとしていてコントロールしやすい。

同じ「RX」でも、ハイブリッドを積む「RX450h」(エンジンとモーターを併用するハイブリッド仕様)は、後輪も電気モーターで駆動する「e-Four」なる駆動方式を採用する。ただし、重たい電池を積み込むので、ボディが重くなってしまうのが難点だ。カーブでクルマを曲げようと思って、ハンドルをうまく切ったつもりでも、クルマが重いので、グラッと遅れて姿勢を変える。

RXの妹分でこれまたターボエンジン搭載の「NX200t」は、爽快で楽しいけれど、雪上で本気になって走ると、バタバタとやんちゃに暴れるシーンがある。雪上の方が、一般道で乗る以上にクルマのキャラクターの違いを感じて面白い。

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