「4代目プリウス」乗ってわかった真のスゴさ 試乗リポートを最速で公開!
拝啓 モリゾウ社長 殿
創業家ご出身の経営者として、2009年6月にトヨタ自動車を率いる立場になられて以来、「運転して楽しいクルマを作る」とおっしゃっていましたけれど、これまで登場した新車にそれほど感心はしていませんでした。けれども、4代目となる新型プリウスに乗って、疑り深い私も、今回ばかりは社長のおっしゃっていたことに頷くばかりです。
敬具
トヨタが12月9日に発売を控える4代目になった新型プリウス。初めて経験したその乗り味は、豊田章男社長に向けてこんな手紙を書きたくなるような完成度だった。
3代目プリウスの短所を改善
3代目プリウスの販売期間は約6年。この間に妹分として2011年末に登場した「アクア」が37km/L(ガソリン1リットル当たりの走行距離、JC08モード、以下すべて同じ)の低燃費を叩き出したこともあって、4代目は40㎞/Lの燃費性能を掲げて開発が進められた。さらに、3代目の短所とされたステアリング・フィール、ブレーキ・フィール、乗り心地の向上も開発にあたって重視された。
筆者の専門分野からすると、進化したハイブリッド機構「THSⅡ」や新しいグローバル・プラットホーム「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」についてつらつらと解説したくなるが、ここはまず、乗ってみてどうかから手をつけていきたい。
初代、2代目、大目に見て3代目までのプリウスは、まだ産声を上げたばかりのハイブリッド車だけに、多少の未熟さに目をつぶっても、その志の高さを買って育てていきたい気持ちがなくはなかった。しかし、第4世代は初代登場から数えて18年を経ての登場だ。
人間でも18歳になれば、自分の責任は自分で取れる年頃。まして、お金を払って買うクルマの価値を評価するに当たって、ひいき目に見る必要などない。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら