「4代目プリウス」乗ってわかった真のスゴさ 試乗リポートを最速で公開!
当然、プリウスの海外進出にあたっても、2代目を開発するにあたっても、経営陣の大英断があったに違いない。2000年に前後して、海外での販売を開始すると、またたくまにエコ・コンシャスの高い米カリフォルニア州を中心に、ハリウッド・スターのようなセレブがこのクルマに着目し始めた。レオ様こと、レオナルド・デカプリオが、色違いで買って親戚に配ったなんて噂がゴシップ誌をにぎわし、キャメロン・ディアスがプリウスに乗るシーンがスクープされたりもした。
2代目、3代目と開発を続けた経営陣の英断
2代目「プリウス」がハリウッド・セレブ御用達となったおかげで、車名の知名度は上がり、ハイブリッド=エコカーというイメージもついたものの、セールスはそうふるわなかった。2代目からはハイブリッド機構が「THSⅡ」へとパワーアップし、効率を高めつつ、走行性能も引き出せる仕組みにしたのだ。
ただし、日本のように町中でストップ&ゴーが多い環境では、プリウスのハイブリッド機構「THSⅡ」は燃費性能における優位性を保てるのだが、欧米のようにいったん走り出してしまえば、止まって再スタートすることはほとんどない環境では、燃費性能ではディーゼル車とあまり変わらなくなってしまう。
ここで座学を少々。従来のエンジン車ではブレーキをかけるときにクルマが前に走るエネルギーを熱にして捨てていた。プリウスでは、このエネルギーを電気モーターで受け止めて発電して、電池に蓄えておく。
スタートするときや高速の合流で加速するときといったエンジン車が苦手な領域では、電池からエネルギーを取り出して、モーターを駆動させてクルマを走らせたり、加速時に出力を加えたりする。エンジンは回転数を高めることで出力が高まるが、電気モーターは始動した瞬間に最大トルクを発揮するので、苦手領域を補うのにちょうどいい。
ところが、ストップ&ゴーが少ない欧米の道路環境では、せっかく、エネルギー回生をしても、エネルギーを再利用するシーンが少なく、バッテリーがすぐにいっぱいになってしまう。THS2@はクラッチを持たないので、バッテリーがお腹いっぱいになっても、ほんのわずかではあるが、発電を続けてしまう。
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