新米ママパニック!「母性」と「離乳食」信仰 吉田戦車×伊藤理佐夫婦の「産後対談」(2)

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吉田:それも段取りだから、夕方に買いにいくとか、仕事の合間に行くとかするし。

食べさせる?食べさせない?母乳VS離乳食戦争

伊藤:そういえば離乳食のことで、一回、意見が分かれて対立したことあったよね。妊娠時代に読んだ本で、私が母乳信仰にはまっちゃって。ありがたいことに産後すぐ母乳が出てくれたから、「ミルクも水もやらない、1歳2ヶ月までは離乳食もあげずに完全母乳」って決めて。でも、まわりの「おかしいんじゃないの?」っていう声に負けて、結局1歳になる前ぐらいに、ちょっとはじめたの。

吉田:重湯とか、じゃがいもつぶしたのとかから始めて。そしたら、豆腐つぶしてるから、「豆はアレルギーになるかもしれないから、重湯でいいんじゃないの?」って言った瞬間、1歳2ヶ月まで母乳っていうのを思い出しちゃって、「やっぱりやめる!」って言いだして。

伊藤:シッターさんもびっくりしちゃってさ。でもお母さんがやることに反対はできないから、「あのう、ホントに離乳食をやめるんですか?」って確認されたけど、「やめます!」って断言して。それからまたしばらくは母乳だけにした。

こんな嬉しそうに食ってるのに、なんでやめるんだ!

吉田:「こんな嬉しそうに食ってるのに、なんでやめるんだ!」って、俺がキレたんだよね。「こんなにおいしそうに食って、ちょうだい!ちょうだい!言ってるのに」って。

伊藤:当時の私にはそうは見えなかったんだよ。でも、そのときのビデオを今見返すと、「うめえうめえ、もっとくれ〜」って言ってるんだよね。いま娘はすごい食いしん坊で、なんでもよく食べるから、シッターさんが「きっとあのときのショックで、今食べないと食べられなくなるかもって恐怖心があるんじゃない?」って。「子どもの好き嫌いをなくしたいなら、離乳食をやめてみようって、育児書に載せたほうがいいですよ」っていじめられる。

<第3回目へ続く>

伊藤理佐
漫画家。1969年生まれ、長野県出身。2010年、第一子出産。87年、『月刊ASUKA』に掲載された「お父さんの休日」でデビュー。2005年、『おいピータン!!』で 第29回講談社漫画賞少女部門受賞。06年、『女いっぴき猫ふたり』『おんなの窓』など一連の作品で第10回手塚治虫文化賞短編賞受賞。代表作に、『やっちまったよ一戸建』『なまけものダイエット』『おかあさんの扉』など。
吉田戦車
漫画家。1963年生まれ。岩手県出身。1985年、雑誌のイラスト等でデビュー。1991年、『伝染るんです。』で第37回文藝春秋漫画賞を受賞。代表作に『ぷりぷり県』『火星田マチ子』『まんが親』『おかゆネコ』、エッセイ集『吉田自転車』『逃避めし』などがある。2015年、一連の作品で第19回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。

 

※プロフィールは記事掲載時点の情報です。

(編集/山上景子 文/樺山美夏)

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