メイクアップ化粧品が「肌に悪い」は誤解です ファンデはリキッドよりパウダーがオススメ

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誤解3:パウダーファンデーションは肌を乾燥させるので、リキッドかクリームタイプのほうがよい

リキッドやクリームタイプのファンデーションは、つけたときにしっとり感じられますが、実は長い目でみると、パウダーよりも肌を乾燥させます。ファンデーションは、タルクという細かい粘土のような粒子に、酸化鉄などの粉を混ぜて色味をつけたものです。粉末そのままのものが白粉、それに油分などを加えて固めたものがパウダーファンデーション、さらに水や油を増やして液状にしたものがリキッドやクリームタイプになります。液体の中に粉体を分散させるので、界面活性剤で乳化することが必要になります。

水分を含むものは界面活性剤が強い

つまりパウダーファンデーションに比べると、リキッドやクリームタイプは界面活性剤が強い分、肌への負担も大きくなるのです。また最近は汗や皮脂に強いくずれにくいタイプが好まれるため、シリコンオイルを配合するものが多く、これは皮膚に密着する力が強いため、落とす時の肌への負担もさらに大きくなります。

つまり液状のものよりも固形のパウダーファンデーションのほうが肌に優しいのですが、どうしても粉っぽくなってきれいにつかないという人は、油分が多めのしっとりタイプのパウダーファンデーションか、固形の練り状のファンデーションを選びましょう。液状でなく固形であるということが、肌に負担をかけないためのポイントです。

結論として、パウダーファンデーションを毎日使うほうが紫外線対策になるうえ、皮膚に負担も少ないといえます。アイシャドーやチークなどのカラーメイクも、パウダー系のものはさほど負担にはなりません。色とりどりのものは肌に悪そうに見えるかもしれませんが、それはイメージ。食べ物ではないので色素を気にすることにはあまり意味がないのです。最近は液状、ゲル状、ムース状などの変わった形のアイシャドーやチークがありますが、水分を含むものはみな界面活性剤が強いので、肌への負担は大きくなります。

賢く選んで、肌に負担をかけずにメイクアップを楽しみましょう。

吉木 伸子 皮膚科・美容皮膚科医院長

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よしき のぶこ / Nobuko Yoshiki

皮膚科・美容皮膚科「よしき皮膚科クリニック銀座」院長。皮膚科医。1993年横浜市立大学医学部卒業、 同年慶応義塾大学病院 皮膚科学教室に入局。1994年浦和市立病院(現さいたま市立病院)皮膚科勤務。1996年埼玉県大宮市(現さいたま市大宮区)のレーザークリニック勤務。その間、アメリカ・オハイオ州クリーブランドクリニック形成外科、日本漢方研究財団附属渋谷診療所にて、美容医療および東洋医学の研修を行う。日本美容学校皮膚科非常勤講師を兼任。
1998年「よしき皮膚科クリニック銀座」を開業、現在にいたる。TV出演や雑誌の連載など多数。主な著書に『美容皮膚科医が教えるあこがれ「美人」のつくりかた』(日本文芸社)や『いちばん正しいスキンケアの教科書』(西東社)などがある。
 

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