みずほ、定期預金で「全て金利が同じ」の異例 1年間でも10年間でも年0.025%!

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日銀のマイナス金利導入で、民間銀行が受けた影響は大きい(撮影:大隅智洋)

2月5日に発表した見直しによって、三井住友と三菱東京UFJの定期預金でも、ほとんどの期間で適用金利が0.025%になったが、かろうじて300万円以上の10年定期は0.045%、1000万円以上の10年定期は0.075%となっている(三菱東京UFJは1000万円以上の8年と9年の金利が0.03%)。

ただ、みずほとほかの2メガバンクに違いがあるのは、時間の問題かもしれない。2月9日には長期金利の指標となる10年国債の金利が、初めてマイナスになったからだ。三菱東京UFJでは金利の見直しについて、「市況金利の状況を見ながら、今後についても、その都度、総合的に検討していく」としている。市場のマイナス金利化を受けて、さらなる金利体系の見直しは十分にありうる。

そのときに目安になるのが、みずほの「一律0.025%」というやり方だ。長期金利がマイナス化している以上、どこの銀行でも預け入れ期間によって適用する金利に差をつけること自体、難しくなる。日銀のマイナス金利政策で、民間銀行の預金金利はどこまで下がっていくのか。今は異常な状況のほんの入口なのかもしれない。

井下 健悟 東洋経済 記者

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いのした けんご / Kengo Inoshita

食品、自動車、通信、電力、金融業界の業界担当、東洋経済オンライン編集部、週刊東洋経済編集部などを経て、2023年4月より東洋経済オンライン編集長。

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