みずほ、定期預金で「全て金利が同じ」の異例 1年間でも10年間でも年0.025%!
1カ月預けても、10年預けても、金額の多い少ないに関係なく、適用される金利はすべて0.025%――。2月9日以降、みずほ銀行の定期預金の金利一覧が見たこともない体裁になっている。通常、預け入れる期間が長ければ金利が高くなるものだが、すべて一緒なのだ。
背景にあるのが、1月29日に日本銀行が決定した、「マイナス金利」の金融政策だ。これは、民間銀行が日銀に預けている当座預金の一部から、”事実上の手数料”を取るというもの。一種のペナルティーにも近い。「ウチ(日銀)にお金を預けたら損するから、民間の銀行さんは困るでしょう。持っているお金は、投資や企業への貸し出しに回して稼ぎなさい」と言っているに等しい。
みずほだけが一律引き下げ
前例のない金融政策を受けて、週明けの2月1日から長期金利が一段と低下。3メガバンクは2月5日にそろって預金金利の見直しを発表した。だが、その引き下げ方に違いが出た。三井住友銀行と三菱東京UFJ銀行は、預け入れ期間が2年から10年までの定期預金に設けていた金利差をなくし、1カ月から1年に適用していた0.025%まで引き下げた(300万円未満の定期預金)。
一方、みずほ銀行は預け入れ期間が2年から7年の金利差は据え置き、10年定期の金利だけ、従来の0.1%から0.085%に引き下げた。そのため、10年定期で比べると、三井住友と三菱東京UFJの水準(0.025%)よりも3倍以上高い水準になった。
ところが、新たな金利水準を適用した週明けの2月8日、みずほは再び適用金利の引き下げを発表。ほかのメガバンクと同じように、300万円未満の定期で2年から10年まで、一律0.025%に引き下げた。それだけでなく独自の見直しを行う。300万円以上、1000万円以上の定期でも、預け入れ期間ごとの金利差をなくし、すべて0.025%に引き下げたのだ。結局、2月5日に発表した金利は1日限定となり、2月9日から異例の一律金利となった。
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