チャイナマネーが食指、中国のデベロッパー幹部が日本を視察《不動産危機》

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 常口アトムでは、新浪楽居に対して北海道の不動産物件情報を独占的に提供。中国でのビジネスチャンスにつなげる考えだ。同社は日本人に現地の不動産を仲介することを狙って、06年に北京に現地法人を設立したものの、居住していない外国人による不動産取得は制限されたため、はしごを外された格好になっていた。だが、今度はベクトルが逆になり、図らずも中国の顧客に日本の不動産を売るという流れができることになりそうだ。「5年か10年経ったらそうなるかと思っていたが、意外に早く実現するかも」(澁谷会長)と期待を寄せる。

この流れを後押ししているのが、個人観光ビザの解禁だ。年収25万元(約350万円)以上の富裕層に限定し、銀行の預金証明などで審査する。7月1日から北京、上海、広州を対象に1年間試行した後、中国全土に広げる予定だ。これまでは日本の不動産を買おうとしても物件を見に来ること自体が一大事だったが、これでその障害が一つ外されることになる。

「中国の不動産市場が低迷する現在、個人、法人とも海外投資への関心が高まっている。中国との往来が容易になれば、それだけ日本の不動産への投資に前向きになるだろう」と、今回の視察団に同行した新浪楽居の唐亮・カスタマーサービス部長は語る。「中国人オーナーに代わって家賃収入を管理し、物件のメンテナンスを行うサービスが整えば、安心して買えるようになる」。

中国では不動産の所有権は認められず、期限付きの「利用権」。それに対し、日本では外国人であっても「所有権」が保証される。長期的な資産運用を考える中国の富裕層が日本の不動産に関心を寄せる理由の一つだ。買い手不在となっている日本の不動産業界にとっても、チャイナマネーは救世主。個人の超富裕層だけでなく、今回の視察に参加したような法人からのまとまった投資が本格化すれば、流れは一段と強いものになりそうだ。

(週刊東洋経済)

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