NASA、月面にある大量の氷を初めて確認 ブライデンスタイン氏「有人探査再開に期待」
[21日 ロイター] - 米航空宇宙局(NASA)のジム・ブライデンスタイン長官は21日、月面に氷が存在することが確認されたのを受け、「持続的な」形で月探査を再開できるビジョンが開けたと述べるとともに、氷の存在は成功のチャンスをつかむ鍵との見解を示した。
NASAはインドの探査機が月の周回軌道で集積したデータを分析、20日に月の極地方に数百の氷の状態で水が存在していることを始めて直接確認したと発表した。水は飲料用にとどまらず、ロケットの燃料や呼吸用酸素の原料にできる可能性もあるという。
ブライデンスタイン長官はワシントンでロイター・テレビとのインタビューに応じ、「月面に何千億トンもの氷が存在すると分かった」と述べた。
ただ、NASAの科学者サラ・ノーブル氏は、ロイターとの別の電話で、実際にどのくらいの量の氷が月面に存在するかも、実用に耐えうる量を採掘することがどの程度可能かもまだ不明と指摘。「多くのモデルから異なった答えが導かれている」と述べ、最終的には、地上走行型のロボット探査装置を使って複数の地点で確認する必要があると付け加えた。
今回確認された氷の大半は両極地のクレーターの影に集中しており、これら地点では温度が華氏マイナス250度から上昇しない。
NASAによる有人月面探査プログラムは1972年のアポロ17号を最後に中断している。トランプ大統領は昨年9月、米国人宇宙飛行士をふたたび月に送るとの目標を発表した。
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