ホンダの最新鋭工場は一体、何がスゴいのか 寄居工場の生産ラインはこんなにも効率的だ

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ホンダ埼玉製作所寄居工場の全貌とは?

埼玉製作所寄居工場の見学会の様子をお届けする

今から3年前――。ホンダが23年ぶりの国内生産拠点として稼働した埼玉製作所寄居工場(埼玉県寄居町)。その後、ベールに包まれていた中身を報道陣向けに初めて公開したのが今春だ。5月下旬、筆者はホンダが開いたメディア向け見学会に参加した。その全貌をお届けしよう。

そもそもメディアへの公開が「いまごろ?」と思うかもしれないが、ホンダにとって満を持してなのだろう。八郷隆弘社長自らがあいさつに現れただけではなく、最後に儲けられた意見交換会まで八郷社長が参加するという力の入りようだった。

説明を聞く報道陣

ホンダは鈴鹿工場(三重県鈴鹿市)では「S660」や「Nシリーズ」に表される軽自動車を生産。埼玉県・狭山完成車工場(埼玉県狭山市)は「アコード」をはじめとする中大型車を生産する。寄居工場では、「フィット」を中心に、「ヴェゼル」、「シャトル」、「グレイス」といった小型車を生産する。なお、2009年に稼働した埼玉県・小川エンジン工場(埼玉県小川町)は、環境に優れたエンジンを寄居に供給するという役割を担っている。

また、競争力のある生産技術を寄居工場で確立し、海外の生産拠点に向けて発信する、ホンダの”マザー工場”としての役割も持つ。「世界トップクラスの品質で安価な商品をタイムリーに提供」「スモール生産での高効率・低コスト技術を確立」「環境トップランナーとしての技術の確立」を工場運営の核としている。

65万平方メートル、東京ドーム20個分という広大な敷地には、ピカピカの建屋が立ち並んでいる。寄居を選んだ理由を河野寄居工場長に聞いてみた。

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