中学受験塾選び、イマドキの親はここを見る

「合格実績」だけで、親たちは満足していない

続いて、個別塾のランキングを見てみよう。昨年と同様、満足度トップは日能研系のユリウス(72.89点)。主要3項目を含む6項目が1位だった。

先に触れたが、個別塾に対して最も期待されるのは「講師の質」。この点でユリウスは、日能研を卒業した現役大学生・院生が指導する仕組みを取っており、「本人の目標となる大学生に指導してもらえた」(40代男性)など、学習アドバイス全般への信頼が厚い。「日能研のテキスト、模試、情報などが使える」(50代男性)ことも高い評価につながっているようだ。

2~4位は、栄光ゼミナール(総合71.28点)、明光義塾(69.59点)、東京個別指導学院(ベネッセグループ、69.15点)が僅差で並び、5位にはスクールIE(64.35点)が続いた。

満足度を項目別に見ると、栄光ゼミナールは「適切な受講料」(66.63点)と「カリキュラムの充実度」(67.58点)が満足度1位。「成績が上がって安定した」(30代女性)、「塾長の熱意がいい意味で伝わっていた」(50代男性)とのコメントが寄せられている。

一方の東京個別指導学院は、「子どもが喜んで通える環境作りが上手」(40代男性)、「教室は清潔で雰囲気が良かった」(40代女性)など、「教室の設備・雰囲気」(72.54点)への満足度が最も高かった。

総合的にはユリウスへの評価が高いものの、子どもの性格や親のニーズを明確化したうえで、それに合致する塾を選ぶことが肝心と言えるだろう。

「大再編時代」に安心して通わせられる塾は…

いま、学習塾業界は大再編時代に突入している。代々木ゼミナールが難関中高受験に強みをもつサピックスを、ベネッセHDは関西で学習塾を手掛けるアップを、そして学研ホールディングスは九州などで学習塾を手掛ける全教研を、それぞれ傘下に収めている。

そして冒頭に紹介した、「Z会」の増進会出版社による栄光ホールディングスの買収。いずれのケースも、狙いは中学から大学まですべての受験ビジネスを手掛ける「垂直展開」だ。

確かにいま、全国で公立中高一貫校の新設が相次いでいる。一方で文科省によると、大学・短大の受験者はピーク時に比べ4割も減ったという。受験の川上となる中学受験を制する学習塾こそが今後の業界を制し、親たちの信頼を勝ち得ていくのかもしれない。

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