中学受験塾選び、イマドキの親はここを見る 「合格実績」だけで、親たちは満足していない

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この前提をもとに、集団塾の満足度ランキング結果を見てみよう。首都圏トップは、サピックス。2015年入試での難関御三家(男子=開成・麻布・武蔵、女子=桜蔭・女子学院・雙葉)の合格実績は計909人と圧倒的だ。

サピックスは「難関校に挑む成績上位層の子どもでない場合、カリキュラムについて行けなくなる落とし穴もある」(受験アナリスト)という声が聞かれるものの、最重要項目である「成績向上」への満足度は78.42点と、2位(啓進塾、74.29点)に4ポイント余りの差を付けている。

「レベルの高い生徒が集まり、切磋琢磨するのによい環境」(50代男性)「できる子が集まっており、刺激になる」(40代女性)と評価が高く、昨年に続き満足度トップに輝いた。

「通いやすさ・治安」でトップに立ったのは?

満足度2位の啓進塾(総合72.06点)も、「講師の質」(77.12点)ではサピックス(75.66点)をしのぐ高評価を獲得。「子どもの習熟度に合わせたきめ細かい指導(40代女性)への信頼は厚い。

ただ啓進塾は、横浜市内に4校のみを展開する地域密着型の塾。中位層も含め間口が広いのは3位以下の大手になり、日能研(総合71.72点)、栄光ゼミナール(71.37点)、早稲田アカデミー(71.33点)、四谷大塚(71.72点)、CG啓名館(70.19点)などが続く。昨年の調査結果と比べ順位は変動しているが、僅差に変わりはない。

なお、親が2番目に重視する「通いやすさ・治安」は、栄光ゼミナール(78.28点)と早稲田アカデミー(77.25点)の評価が特に高かった。

次に、近畿圏の集団塾ランキングを見てみよう。首位は昨年の3位から躍進した希学園(総合78.76点)。続いて5位までを、能開センター(78.40点)、進学館(77.76点)、進学教室浜学園(75.39点)、日能研(74.19点)が占めている。

「難関国立・私立中学受験専門」をうたい、関西で10校を展開する希学園は「成績向上」(80.55点)と「講師の質」(81.67点)を含む5項目で満足度首位を獲得。「休日や補習の時間など、トータルで満足いく内容」(50代女性)「目標校への受験カリキュラムが整っている」(40代女性)といった声を集めた。

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