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正月にしか乗れない初日の出見物列車と初詣列車は、意外にも多く走っている。なかでも、路線が複雑で、意外な車両が起用される首都圏の列車は、鉄道ファンには見逃せない。イベント車両、旧国鉄形車両、それにSLまで登場する期日限定の列車をリストアップしてみた。
6階の高さから初日の出を
1)東海交通事業城北線の「初日の出号」
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まずは、初日の出見物列車から。これをウリにしている珍しい鉄道がある。それは、名古屋市内をかすめるように走っている東海交通事業城北線だ。
地元でも鉄道ファンでないかぎり、知らない人が多い影の薄い路線。それもそのはず、1時間に1本程度の閑散とした運転間隔、非電化でディーゼルカーが1両のみでトコトコ走る、いかにも都会のローカル線といった感じの鉄道だ。
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ビルの6階に相当する高さを走る東海交通事業城北線。見晴らしのよい車窓から初日の出を楽しめる
しかし、全線複線の高規格な路盤、区間によっては、ビルの6階分に相当する高いところを走り、沿線に高層ビルがあまりないので、見晴らしはすこぶるよい。
それゆえ、「初日の出号」を毎年企画していて人気だという。普段閑散としているこの鉄道の一番の書き入れ時かもしれない。こうした企画列車にありがちな予約も特別料金も不要という破格のサービスも魅力だ。
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