では、どうしたらこういう問いに即座に反応する子が育つのだろうか。なかなか難しい課題だが、ポイントは以下の3つであると思われる。
①日々、物事をよく観察する目を鍛えさせること
②危険な事柄はともかく、子どもの行動にあまり制限を設けないこと
③子どもの質問に、時間がかかってもいいので答えること
「丸暗記しちゃいなさい」は御法度
以前、親を取材していてこんな話を聞いたことがある。家にいて子どもの質問に答えることの多い母親の場合、子どもが抱いた算数や理科の素朴な質問に、「理由なんて考えなくていいから、もう覚えてしまいなさい!」「そんな難しい質問には答えられないから、暗記してしまいなさい!」と答えてしまうことが多い、というのである。
また、「うちは文系の家系だからねえ」と、どうしようもない遺伝の話をしてしまう母親もいる。最近の学習内容は難化傾向にあり、対象が小学生でも親の手に負えない内容が多いから、無理もない話ではある。
ただ、これでは子どもの思考の芽は摘まれてしまうことを申し上げておきたい。親にとってそれが難しい質問でも、時間をかけて調べ、答えるようにしてほしい。それだけでも、子どものその後の能力形成に大きく貢献するのではないだろうか。
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