星野流、規模100倍の外資ホテルとの戦い方 独占!星野佳路代表に直撃インタビュー(下)

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「星のや東京」をステップに世界へ

――長期的に星野リゾートの成長戦略をどう描くのか。

12月10日に改装オープンする「界 加賀」。現在は全国で13施設を展開している

長期的な考えはあまりない。ただし、いくつか言っていることはある。

ひとつは温泉旅館ブランドの「界」(かい)を、早く30軒体制にすること。2005年から言い出して、もう10年経ったが、まだ13軒しかない。

全国の有名温泉地に星野リゾートブランドを出すことは、顧客の期待でもあるし、界のブランドにとっては大事なビジョンだ。これは30軒になるまで淡々とやっていく。

それよりも、外資のホテル運営会社と戦える競争力を、持たなければならない。まずは2016年夏、「星のや東京」を出して、きちんと成功させることだ。

2016年7月、東京の中心部に開業予定の「星のや 東京」は、世界展開をにらむ旗艦の旅館となる(完成予想図)

東京の中心地に進出することは、星野リゾートが世界に出て行くための、ステップ、それも重要なステップだ。

東京は世界の名だたる運営会社が乱立している市場。パークハイアット、マンダリンオリエンタル、コンラッドといった会社と戦い、星野リゾートのほうが、稼働率も、運営や単価、利益もいいとなれば、ニューヨークでも「星のや」を出さないか、という話になる。

世界の大都市では、日本車が走り、日本食も食べられる。なぜ日本の旅館はないのか。その選択肢を与えるためにも、われわれにとって、とても重要なプロジェクトだし、投資家からも非常に注目されている。

「週刊東洋経済」2015年12月5日号〈11月30日発売〉「この人に聞く」に加筆)

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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