星野流、規模100倍の外資ホテルとの戦い方 独占!星野佳路代表に直撃インタビュー(下)
「星のや東京」をステップに世界へ
――長期的に星野リゾートの成長戦略をどう描くのか。
長期的な考えはあまりない。ただし、いくつか言っていることはある。
ひとつは温泉旅館ブランドの「界」(かい)を、早く30軒体制にすること。2005年から言い出して、もう10年経ったが、まだ13軒しかない。
全国の有名温泉地に星野リゾートブランドを出すことは、顧客の期待でもあるし、界のブランドにとっては大事なビジョンだ。これは30軒になるまで淡々とやっていく。
それよりも、外資のホテル運営会社と戦える競争力を、持たなければならない。まずは2016年夏、「星のや東京」を出して、きちんと成功させることだ。
東京の中心地に進出することは、星野リゾートが世界に出て行くための、ステップ、それも重要なステップだ。
東京は世界の名だたる運営会社が乱立している市場。パークハイアット、マンダリンオリエンタル、コンラッドといった会社と戦い、星野リゾートのほうが、稼働率も、運営や単価、利益もいいとなれば、ニューヨークでも「星のや」を出さないか、という話になる。
世界の大都市では、日本車が走り、日本食も食べられる。なぜ日本の旅館はないのか。その選択肢を与えるためにも、われわれにとって、とても重要なプロジェクトだし、投資家からも非常に注目されている。
(「週刊東洋経済」2015年12月5日号〈11月30日発売〉「この人に聞く」に加筆)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら