西海岸帰りのIT経営者が「食堂」に挑むワケ 食には無限の可能性が眠っている!

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シリコンバレーでは、ジェトロ(日本貿易振興機構)の支援もあり、朝早くから、自ら考えた事業の提案を外国人相手にプレゼン。持ち前の行動力で大物経営者にも会いました。

そして活動の中で気づいたのが、米国人の「食と健康」への関心の高さでした。スリムで健康な人は、高級オーガニック素材のスーパーへ行きます。一方で、肥満で健康を気にしていない人は、安くて添加物まみれの食材が並ぶスーパーへ行きます。まさに、「食と健康」を象徴する光景に深く考えさせられた、と言います。

そうだ! 食事が身体と心に及ぼす影響を研究して、最適なおいしい食事を提供し、日本人の健康寿命を延ばすことに貢献しよう。矢津田社長は、これこそが探し求めていた自分の使命だ、と気づきます。

肉じゃが、エビチリなどのおばんざい、豚汁も

帰国後、AIVICK社員の食事を見ていると、好きな物しか食べないな、と感じました。パソコンを前に毎日カップ麺を啜り、小腹が空くとお菓子を食べる毎日。脂質異常が進み健康が蝕まれている社員たちの姿に、愕然とします。ことはAIVICK社員に限りません。

日本のどの職場も忙しく、食事のことを考えている暇はありません。男性陣はそもそも、料理、栄養そのものを知る機会も少ないです。それなら、忙しさを肩代わりし、栄養学を踏まえて、元気が出てパフォーマンスも上がる、そんな食事を提供してあげよう。矢津田社長は、女性らしい細やかさで健康食の事業化を進めていきます。

価格も1品100円から400円弱とリーズナブル

全国の農産地、養豚・養鶏場を回り、大学との共同研究も行い、安心・安全な食材探しに奔走しました。身体に悪影響を及ぼす大きな原因に活性酸素があることから、抗酸化力のある食品にも着目。

自社で丹念に作った出汁(だし)は、市販の某粉末調味料の30倍以上の抗酸化力がある、という驚きの測定結果も出ました。そうした手間暇かけた食材を作り、独自の急速冷凍技術で品質や栄養素を壊さずに提供できるシステムを構築しました。まさに「スローフードをファストに提供」という、同社の標語どおりの食事サービスです。

契約した会社の職場に冷凍庫を実質無料レンタル。管理栄養士や医師が考える栄養バランスメニューで、玄米塩こうじ、京風鶏ひじきなどのおにぎりや、肉じゃが、エビチリなどのおばんざい、そして豚汁、けんちん汁などの汁物をそろえています。価格も1品100円から400円弱とリーズナブルで、導入した会社の社員さんからも大変喜ばれているそうです。

次のステップとして、新しい社食を提案しました。美味しくて無添加のお弁当「OFFICE CAFÉ® Style」を職場に届けます。お惣菜だけでなく、それらを最適に組み合わせた日替わりのお弁当です。冷蔵庫、加温器などを無料で貸し出し、1回のお届けは最低5食、お届け回数最低90回という契約条件で導入できます。これなら、少人数の事業所でも十分利用できます。

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