しかし、10~11月に2017年卒の採用選考時期の前倒しが議論されたことで、各社の対応に変化が見られ始めました。多くの会社の人事部にとって、自社の採用選考時期が他社よりも遅れをとることは、人材採用の成否に大きく関わる死活問題であることを改めて認識したからです。
併せて、各社の人事担当者に大きな影響力のあるナビサイト運営・販売会社の営業職員が「インターンシップサイト」の提案を強化したことも影響しました。
こうした背景により、2017年卒はインターンシップを実施する企業が増えるでしょう。今後の経団連加盟企業の採用活動は――
3~4月 会社説明会による採用母集団の形成
ES・各種テストによる選考開始 5月 一部の会社が大学を選別した上で「座談会形式」の選考開始
インターンシップ参加者に対する「早期」選考開始
6月 本選考開始
といった流れになると思われます。
やるべきは「業界研究と仕事研究」
最近、インターンシップについて質問してきた10人の学生さんに、こちらから「インターンシップに参加する目的」について聞いてみました。一番多かった答えは、「何もしないと不安だから」で、次に多かった答えは、「ひょっとしたら本選考で有利になるかもしれない」でした。
すでに3~5日程度のインターンシップに参加した学生の多くはお気づきのことだと思いますが、インターンシップを開催する企業の目的は概ね、「その会社での仕事を研究させること」に主眼が置かれています。
学生は、「同一業界の企業は、原則として仕事は同じ」「仕事は企業によって違うのではなく、業界によって違う」と認識することが大切です。つまり、メガバンクならば、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の仕事はどこも大差なく、三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅の仕事も大差ないということです。しかし、三菱UFJ銀行の仕事と三菱商事の仕事はかなり違っています。
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