「コミュ障」東電の伝達力は改善しているのか 東電改革のキーパーソンが語る3年間の成果

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LIXILの経営陣が、女性でしかも外国人の取締役を起用した理由は2つあると考えている。一つは、LIXILが今後事業を拡大したいと考えている地域に関するアドバイスができる点。もう一つは、独立性の高い取締役は企業の「歴史」の一部ではないため、非常にタフな質問を投げかけるのが可能な点だ。私自身はこれまで数々の企業の取締役を務め、各社にタフな質問をしてきた。

多様性こそガバナンス向上のカギ

――日本のコーポレートガバナンスのレベルは。

日本のコーポレートガバナンス向上の旅はまだ始まったばかりだが適切な方向にあり、社外取締役の人数は年々増えている。女性や外国人の登用はまだ少ないものの、改善に向けた取り組みは始まっている。

政府や安倍首相の後押しも頼もしい。日本企業の多くは外国人投資家からの投資を増やそうとしているが、外国人投資家はガバナンスがしっかりした企業に投資したいと思っている。ガバナンスの確立された会社は利益水準が高い、との調査も最近出ている。

ガバナンス向上のカギを握るのは、取締役会のダイバーシティ(多様性)だろう。人材の多様化が進めば、より幅広い見方や意見が出るからだ。こうなれば議論が深まり、より良い解決策を導き出せる。

――日本で女性活用を一段と促進するためには何が必要なのでしょうか。

やはり政府による支援が必須だ。すべきことの一つは、女性の働く意欲をそぐような税制の見直しだ。保育環境の充実も求められる。まずは移民法を改正して、保育や介護に必要な人材を海外から集められるようにすべきだろう。日本では伝統的に、年老いた両親や子供の面倒は女性任せになっているからだ。

もう一つ重要なのは、企業側の取り組みだ。企業のトップが積極的に女性を要職に就けるだけでなく、女性が家庭生活も充実できるような環境を整えるべきだろう。多くの企業トップは、自らがおカネをかけて教育を受けさせた娘が同じ壁にぶつかったときに、初めて自分の娘だけでなく、ほかの女性にも前に進むドアを開けなければならないと気づく。大きな変化を起こせるのは、企業トップしかいないのだ。
 

倉沢 美左 東洋経済 記者

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くらさわ みさ / Misa Kurasawa

米ニューヨーク大学ジャーナリズム学部/経済学部卒。東洋経済新報社ニューヨーク支局を経て、日本経済新聞社米州総局(ニューヨーク)の記者としてハイテク企業を中心に取材。米国に11年滞在後、2006年に東洋経済新報社入社。放送、電力業界などを担当する傍ら、米国のハイテク企業や経営者の取材も趣味的に続けている。2015年4月から東洋経済オンライン編集部に所属、2018年10月から副編集長。 中南米(とりわけブラジル)が好きで、「南米特集」を夢見ているが自分が現役中は難しい気がしている。歌も好き。

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