「コミュ障」東電の伝達力は改善しているのか 東電改革のキーパーソンが語る3年間の成果

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――東電の海外とのコミュニケーションはどうですか。原発事故の当初は海外メディアへの情報提供はほぼ皆無で、国外から大変不評でした。

確かにその通り。福島第一原発事故のしばらく後までは、海外だけでなく日本国内の人々でさえ、いったい何が起こっているのかわからなかった。当時の東電にとって最重要課題はコミュニケーションではなく事故への対応だった。特に海外とのコミュニケーションについては、それ以前にも何の経験もなかった。

日本の原発規制基準は非常に高い

事故以前は東電だけでなく、日本の電力会社やインフラ企業の多くが海外とのコミュニケーションをとる必要はなかった。だが、事故によって国内外の目が東電に集まるようになり、海外への情報伝達も重要になってきたわけだ。

監視委は、世界中の目が東電に向けられており、日本で起きていること国外向けにも丁寧に説明する必要があると経営陣にアドバイスした。東電の経営陣がそれを理解して行動に移すには時間がかかったが、だいぶまともになってきたのではないか。

――東電の経営陣はかねて、エネルギー需要に応えるには将来的に新潟の柏崎刈谷原発を再稼働する必要があると発言しています。再稼働はあくまで地元や世間の理解を得てからとしているが、現時点ではほぼ不可能に近い。この点に関するお考えは。

私はそれについて意見する立場にない。まずは電力業界と日本政府と原子力規制委員会が協議し、再稼働の時期を決める人物を選ぶべきだろう。それ以前にもっとも重要なのは、再稼働可能な基準に達しているかどうかを原子力規制委がきちんと判断することだ。

原子力規制委の独立性は高く、再稼働基準も非常にハイレベルだということを日本の人々も理解する必要があるだろう。この基準を満たす原発は、定義的にはとても安全性が高いことになる。

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