「新潟がWEST?」サポーターから異論噴出、Jリーグ百年構想リーグ《謎のグループ分け》に透ける"大人の事情"

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新潟と同様、九州・沖縄といった遠隔地への移動を強いられる滋賀も、「遠征費負担が大きいな」というのが最初の感想だったという。内林広高社長はこう語る。

「J3昇格決定の1~2時間後にJリーグから電話があり、WEST-B入りを伝えられました。当日は機嫌もよく、『自分たちは新人なんで仕方ないな』という感覚でしたが、後からアウェー遠征費の負担に頭が行きました。今季は1試合平均200万円・9試合で合計1800万円と試算していますが、これはJFL時代の年間15試合分に相当する。それをどうするか、知恵を絞っているところです」

滋賀の25年JFLでの1試合平均ホーム観客数は約2000人。12月7日の沼津との入れ替え戦第1戦では、9006人もの大観衆が本拠地・平和堂HATOスタジアム(彦根市)に詰めかけた。J3に昇格した今年は平均3000人を目指しており、そのうち有料観客を6割確保できれば、観客収入も伸び、遠征費を負担するうえでの一助になるという。

昇格元年ということで、スポンサーが増加傾向にあるのもプラス要素。滋賀県はこれまで33年間“Jなし県”だったため、地元の期待は非常に大きいという。そういった前向きな機運があるため、移動費を含めたコスト上昇分は収益増でカバーできる見通しだ。

百年構想リーグのもう1つの見どころ

「もちろん欲を言えば、FC大阪や奈良クラブといった近隣地域のクラブが入っているWEST-Aに組み込んでもらえたほうが、集客や経費を含めた経済的側面、話題性を考えてもありがたかった。Jリーグからは移動費の補助が出るという話を聞いていますが、われわれとしてはそれがなくてもやっていけるように予算編成をしています」(内林社長)

Jリーグ参入直後の百年構想リーグは、できる限り自助努力で運営し、本格的にJの戦いが始まる26/27シーズンに備えたいという考えだ。

新潟や滋賀に象徴されるように、8月のシーズン移行に向けて、百年構想リーグでどれだけ現場・経営基盤を強化していけるかが重要なポイントとなる。どのグループに入ったかでさまざまな差があるのは事実だが、それを乗り越えて成功に向けて尽力していくしかない。

ケガの功名で飛躍を遂げるのは、どのクラブか――。そこが百年構想リーグの興味深い見どころかもしれない。

元川 悦子 サッカージャーナリスト

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もとかわ えつこ / Etsuko Motokawa

1967年、長野県生まれ。夕刊紙記者などを経て、1994年からフリーのサッカーライターに。Jリーグ、日本代表から海外まで幅広くフォロー。著書に『U-22』(小学館)、『初めてでも楽しめる欧州サッカーの旅』『「いじらない」育て方 親とコーチが語る遠藤保仁』(ともにNHK出版)、『黄金世代』(スキージャーナル)、『僕らがサッカーボーイズだった頃』シリーズ(カンゼン)ほか。

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