Jリーグ《半年で43億円赤字》予算に秘めた深謀遠慮、特別大会「百年構想リーグ」で"攻めの投資"を推し進める真意

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経常費用は25年12月期が336.4億円なのに対し、26年6月期は217億円。前期と比べて35%程度しか費用が減っていない形だ。売上高はほぼ半分になっているのに、費用は50%ではなく、35%しか減っていない。その結果、一般企業の経常損益に当たる当期経常増減額が赤字になるという構造だ。

Jリーグ業績見込み

今期の経常費用の内訳を見ていくと、クラブへの配分金が65.2億円、試合運営原価が41.4億円、ファン拡大施策費/ローカル露出・放送局対応費が32.2億円、その他事業費・管理費が78.2億円となっている。

このうち、クラブへの配分金とその他事業費・管理費は前期比でほぼ半減しているが、ファン拡大施策費/ローカル露出・放送局対応費は前期の40.7億円の8割程度、試合運営原価は前期の36.4億円から5億円増加している。

「Jリーグは25年度に1350万3210人という年間総入場者数過去最高を記録し、60クラブ合計の総売上高も増加するなど、着実に成長を続けています。欧州市場にはまだ水をあけられていますが、Jリーグの成長速度は右肩上がりになっている。その勢いを緩めず、シーズン移行後も持続するように、百年構想リーグを盛り上げる必要がある。そこで集客露出施策などを含めて、217億円の経常費用で予算を組みました」

つまり、百年構想リーグを盛り上げ、夏開幕の26/27シーズンにつなげていく“投資”という大きな意味がある――。こう説明するのは、Jリーグの青影宜典執行役員。リーグの財務関係を統括する責任者だ。

新シーズンにつなげる“投資”の中身

投資の中で最も大きいのは、大規模プロモーションに関わる費用。MUFGスタジアム(国立競技場)の利活用やデジタル広告などの集客露出で32億円を投下するという。

具体策の1つが「開幕記念キャンペーン」。2月6日の開幕から3月にかけての各クラブの配布対象ホームゲームで、「熱狂開幕ブランケット」を計76万枚プレゼントするというものだ。日本を代表するサッカー漫画である「キャプテン翼」「ブルーロック」「アオアシ」という3つの作品とコラボしたデザインで、ファン・サポーターの間では開幕前から話題になっている。

2つ目は「THE国立DAY」。3月7日のFC東京対横浜F・マリノス戦を皮切りに5月24日の清水エスパルス対ガンバ大阪戦までの6試合で、Jリーグ観戦経験のない層や観戦回数の少ない層に対して、Jリーグを体験する機会を提供することを目的とした招待施策を実施する。“Jリーグのある日常”をより多くの人に体感してもらうのが狙いだ。

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