「何も思いつかないからAIに聞く」人が陥る"盲点"――「100を無限にできるAI」ではなく「0から1を生む人間」だからこそできること
私はこれを「答えアプローチ」と呼んでいます。答えアプローチの場合、とにかくすぐに「正解」を出そうとします。しかも、誰もが賛同してくれるような。でも、それはとても難しいことです。よほどひらめきのセンスがある人でないと難しいでしょう。
私たちがまず探すべきなのは「答え」ではなく、「問い」です。
どんな問題でも、考える時間がたっぷりあるとしたら、いろいろと調べたり、理屈を考えたりできますよね。そうしてなんとか自分の意見を出せることもあります。そのとき、私たちは頭の中で何をしているのか? そう、問いを立てているのです!
多様化する社会で求められるもの
先ほどの「人はなぜ服を着るのか?」という質問であれば、まず「服の機能ってなんだろう?」とか、「それはいつ始まったのだろう?」といったように、頭の中で順に問いを広げたり、深めたりしているのです。
意見を求められてその場で答えるときも、いきなり答えを探すのではなく、まずは問いを立てることこそが重要なのではないでしょうか?
私はこれを「問いアプローチ」と呼んでいます。
いい問いが立てられたら、もう答えが出たも同然です。人から問われたときだけではありません。自問自答するときも同じで、頭の中で問いを立てることから始めます。
でも、問いを立てずに答えから探そうとすると、考えがまとまらない。だから意見が出せないという状況に陥ります。というのも、現代社会はあまりにも問いを立てにくく、それでいてあまりにも問いを立てることが求められる厄介な時代だからです。
問いを立てにくい理由は大きく2つあると考えています。
1つは、世の中の多様化です。グローバル化が進み、価値観がアップデートされ続ける中、何が正しいのかさえわからなくなってしまいました。
もう1つは、SNS社会。SNSがインフラになって以来、常に人の意見が入り込んできたり、逆に自分の見たい情報ばかり流れてきたりすることで、問いを発する主体であるはずの自分自身が不明確になってしまっているのです。
それにもかかわらず、今、私たちは「自分の意見」を求められています。日常生活においても、仕事においても、また人類としても。社会課題という言葉をよく耳にするように、世の中には課題があふれています。
誰もが同じ方向を向いていた時代とは違い、誰も正解を持っていない世の中。だからこそ1人ひとりの意見が求められるのです。


















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