なぜ現代人の読解力は低下しているのか?「ちゃんと読めない・聞けない人」が急増する”7つの要因”

なぜ今、日本人の読解力は落ちているのでしょうか(写真:Luce/PIXTA)
年代を問わず、日本人の「読解力」が落ちていると言われています。
文部科学省が毎年実施する全国学力・学習状況調査の令和6年度(2024年)調査では、小学6年生の国語の読解問題の平均正答率70.8%に対し、中学3年生の平均正答率は48.3%で、前年より15.7ポイントも低下しました。これは、学年が上がるにつれて読解力の伸びが停滞、または低下している可能性を示唆するものです。
では、なぜ今、日本人の読解力は落ちているのでしょうか?『読解力は最強の知性である』より一部抜粋・編集のうえ、7つの要因を解説します。
本は読解力を養う「超実践の場」
①読書量の低下
本というのは、大量の「言葉」で構成されています。
「本を読む」とは、一つひとつの言葉や文を理解し、数万文字からなる文脈を読み解いていく行為です。
また、その本に書かれているテーマ・内容について、既存の知識(=言葉)を使いながら深く考える機会でもあります。
本は読解力を養う「超実践の場」なのです。
さらに、読書は「新しい言葉」を獲得する絶好の機会でもあります。
読解には言葉を読み解く作業が含まれるため、「新しい言葉」を獲得すればするほど、読解力は向上していきます。
ところが、文化庁の調査によると、月に1冊も本を読まない人が62.6%にのぼるとのこと。現在、日本人の多くは本を習慣的に読んでいないのです。
読書をしなければ、大きな文脈を読み解く機会は失われ、新しい言葉の獲得も途絶えやすくなります。
読書量の低下がそのまま読解力の低下につながっているのは明らかです。
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