だからプルデンシャル生命で「100人超・31億円」大規模詐取が起きた…「見込み客探しを営業マンに丸投げ」する個人依存モデルの限界
ところが、外資系生保のモデルは決定的に異なります。会社が提供するのは商品と看板だけで、見込み客の発見という最も困難でコストのかかるマーケティング活動を、100%個人の持ち出し(人脈と時間)に依存しているのです。
会社側からすれば、これほど低リスクで効率的なモデルはありません。集客の失敗というリスクをすべて個人が負ってくれるからです。しかし、募集人(保険のセールスパーソン)にとっては入社した瞬間からリストの枯渇が即、廃業につながる過酷なサバイバルが始まります。
ヘッドハンティングの狙いはトップセールスの顧客リスト
この集客の丸投げを支えるために行われるのが、他業界からのヘッドハンティングです。スカウトの対象となるのは、高級外車のディーラー、ハウスメーカー、不動産販売会社、あるいは金融機関といった、他業界でトップを走るセールスパーソンです。
営業職以外がスカウトされることはほとんどないのですが、それは、彼らの営業スキルが求められているからではありません(無関係とは言えませんが)。マーケティングをしない保険会社に必要なのは、他業種のトップセールスが長年かけて築き上げた富裕層ネットワークと、彼ら個人の信用だからです。
外資系生保に転職したスター営業パーソンの最初の活動は、前職の顧客や友人、知人へのあいさつ回りという名の刈り取りです。彼らが持つ「あの人が言うなら」という信頼を、保険契約という形に変換していくわけです。優秀な人材ほど、この初期在庫だけで短期間に爆発的な成果を上げ、後述するMDRTへと駆け上がります。
しかし、このモデルには最初から限界が組み込まれています。人脈という名の在庫は、一度使えばなくなってしまうからです。


















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