「壮絶なアトピー体験」を"お笑い"に昇華――かき傷で全身血だらけ、食べられる食材はたった3つ。34歳全身タイツ芸人がそれでも持ち続けた"夢"

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そこで初めてちびシャトルさんは、「そうか。肌の状態は仕事にも影響を及ぼすんだ」と気づく。と同時に、いかに故郷の友人たちはおおらかだったのか、そのありがたさをかみしめた瞬間だった。

芸人への道も、そのためのバイトもあきらめなかった。

「夢を追うなんてことは、健康体の人がやるぜいたくなものなのか。健康じゃないと夢を追ってはいけないのか。いや、あきらめたくない。好きなことをやりたい!」

だが、かゆみや肌のかぶれや荒れは、お笑いライブにも影響をおよぼした。それは冒頭で紹介したとおりだ。

とはいえ、いつまでもこの状況は苦しい。ライブに出たい、1年中体調に左右されずに活動をしたい――。都内にあるアレルギー専門医のもとに駆け込んだことが転機となった。

アレルギー専門医との出会いが、ちびシャトルさんの未来を変えた(写真:今井康一)

「そりゃ、しんどいわ」と妙に納得

「この頃にはアレルギー症状を細かく分析する検査があって、それを受けてみたら、食べ物やハウスダスト、動物の毛など、あらゆるものにアレルギー反応があることがわかりました。『そりゃ、しんどいわけだよ』と、妙に納得しましたね」

医師からは「血液検査で調べていなくても、食べたり触れたりして反応があったら、それはアレルゲンだと思ったほうがいい」と助言を受ける。

「本当はやってはいけないのだけど」と前置きしたうえ、ちびシャトルさんは自分でいろんなものを食べてみたり、触れてみたりして、どんなものにアレルギー反応が出るのか“実験”してみたという。

くり返していくうちに、次々とアレルゲンが判明していく。その結果、安全に食べられるものとして残ったのは、米と鶏肉とグミだけだった。

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