中国の長期没落によって日本経済は浮揚する 2016年春までには2万2000円台超の水準も

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――中国経済が悪化すれば、日本もダメージを受けませんか。

今年の夏の株安のように一時的な影響は受けるでしょう。しかし、中国に集中していた世界からの成長資金が中国以外の国、つまりは日本、米国、欧州の先進国に回帰します。先進国ではハードやモノの成長ではなく、サービス業が成長していきます。

サービスとはITや人工知能などの先端分野で、ここでイノベーションが引き起こされます。中国に代わって先進国が世界経済を引っ張る時代が来ているのです。経済大国の日本が「失われた20年」で苦しんでいた間も、米国をはじめ世界経済は成長を続けました。中国経済が不振でも、日本や世界経済が成長することは可能です。

一方で、中国によって恩恵を受けていた国は、ダメージを受けます。影響が大きいのはブラジル、オーストラリア、中東の産油国など。また中国と経済的結びつきの強いシンガポール、香港、台湾、マレーシアなども、そうかもしれません。端的にいえば華僑資本が影響力を持っている国は、中国における不良債権の増加で厳しい状況に追い込まれるでしょう。

――中国の景気悪化はどの程度続くのでしょうか。

「失われた20年」で済めば御の字です。日本の名目GDPは過去20年の間、約500兆円と横ばいでしたが、中国の名目GDPは横ばいどころか、縮小することもありえるでしょう。

 

藤尾 明彦 東洋経済 記者

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ふじお あきひこ / Akihiko Fujio

『週刊東洋経済』、『会社四季報オンライン』、『会社四季報』等の編集を経て、現在『東洋経済オンライン』編集部。健康オタクでランニングが趣味。心身統一合気道初段。

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