便器だって洗剤の箱だって数億円のアートになる!?常識を疑い、新たな問いを立て続ける現代美術という「ゲーム・チェンジャー」

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芸術とは何か?という問いにまつわるアートの価値の問題を、さらに現代のサブカルチャーやファッションがダイナミックに交差する消費文化の中に投げ込んだアーティストもいます。

鉄腕アトムやセサミストリートまでがアートに

KAWS(カウズ)というアーティストは、自身のつくったキャラクター「コンパニオン」を世界中の観光地や絶景に置くプロジェクトを展開しつつ、同時にユニクロとコラボレーションして誰もが買えるものとして流通させたり、鉄腕アトムやセサミストリートなどのさまざまな外部のキャラクターに「コンパニオン」のバツ印の目を与えるコラボプロジェクトを展開しました。

かつてウォーホルが「洗剤の箱」を美術館に持ち込んで大量消費製品をアートに変えた。それをKAWSはさらにひっくり返して、アートをファストファッションとして消費される製品として拡散させたのです。

このように、現代美術の作家たちは、既存のルールを疑い、価値観をひっくり返し、時には炎上スレスレの際どいボールを投げ込んできます。

それは単なる悪ふざけではなく、私たちが無意識に受け入れている「社会の枠組み」を可視化するための、真剣な思考のゲームです。

後編に続く)

藪前 知子 キュレーター・東京都現代美術館学芸員

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やぶまえ ともこ / Tomoko Yabumae

企画担当した展覧会に「大竹伸朗 全景 1955-2006」(2006)、「山口小夜子 世界を着る人」(2015)、「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」(2015)、「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」(2020)、「クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する](2021)、「日本現代美術私観 高橋龍太郎コレクション」(2024)、岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジコ Time Unfolding Here」(2025、以上、東京都現代美術館)など。「札幌国際芸術祭2017」「αMプロジェクト 東京計画2019」をはじめ外部キュレーション、雑誌・ウェブ等に日本の近現代美術についての寄稿多数。

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