アメリカでは近年、主要リーグの動きと配信事業者の投資拡大で、スポーツの配信視聴が急増している。スピッツアー氏は「2025年、アメリカのスポーツ視聴の58%がデジタルへ移行し、テレビを上回る見込み」だとデータ(EMarketer/Precedence Research 等)を示して紹介した。
この傾向は、アメリカだけでなく、世界各地域でも進行し「とりわけアジア太平洋地域は世界市場の約25%を占めるとの推計も出ている」とのこと。市場規模は2023年には250億ドルだったが、2025年380億ドルへと急拡大し、2033年には約2000億ドル規模に達する見込みだとする。
「成長を支えているのは、国際的なスポーツファン層の拡大と、技術進化、デジタル視聴の定着(端末・場所の自由度)、投資拡大だ」という。視聴のスタイルはPPV中心から配信中心へ移行し、地域によって視聴できない「ブラックアウト」「追加料金」などの障壁が低減された。
アメリカでのスポーツ中継実績
Netflixも「一夜限り・地域限定・一律料金」から「いつでも・どこでも・誰でも」へと視聴体験を拡大している。
Netflixと言えばドラマ、エンタメという印象が強いが、アメリカでは、スポーツ中継でも実績がある。
・「カネロ・アルバレスvsテレンス・クロフォード」(2025年9月13日)は視聴者数4100万人。
・「NFLクリスマスゲームデー」(2024年12月25日)は視聴者数3100万人。これは最も多く配信視聴されたNFLの試合になった。この折の歌手ビヨンセのハーフタイムショーは3000万人が視聴し、エミー賞も受賞した。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら