WBCはネトフリ独占配信で何がどう変わるのか? 試合をそのまま伝えるだけでない演出の実績

✎ 1〜 ✎ 214 ✎ 215 ✎ 216 ✎ 217
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ゲイブ・スピッツァー氏(写真:Netflix)

アメリカでは近年、主要リーグの動きと配信事業者の投資拡大で、スポーツの配信視聴が急増している。スピッツアー氏は「2025年、アメリカのスポーツ視聴の58%がデジタルへ移行し、テレビを上回る見込み」だとデータ(EMarketer/Precedence Research 等)を示して紹介した。

この傾向は、アメリカだけでなく、世界各地域でも進行し「とりわけアジア太平洋地域は世界市場の約25%を占めるとの推計も出ている」とのこと。市場規模は2023年には250億ドルだったが、2025年380億ドルへと急拡大し、2033年には約2000億ドル規模に達する見込みだとする。

「成長を支えているのは、国際的なスポーツファン層の拡大と、技術進化、デジタル視聴の定着(端末・場所の自由度)、投資拡大だ」という。視聴のスタイルはPPV中心から配信中心へ移行し、地域によって視聴できない「ブラックアウト」「追加料金」などの障壁が低減された。

アメリカでのスポーツ中継実績

Netflixも「一夜限り・地域限定・一律料金」から「いつでも・どこでも・誰でも」へと視聴体験を拡大している。

Netflixと言えばドラマ、エンタメという印象が強いが、アメリカでは、スポーツ中継でも実績がある。

・「ジェイク・ポールvsマイク・タイソン」(2024年11月16日)はスポーツ配信としては史上最多の1億800万人が視聴。
・「カネロ・アルバレスvsテレンス・クロフォード」(2025年9月13日)は視聴者数4100万人。
・「NFLクリスマスゲームデー」(2024年12月25日)は視聴者数3100万人。これは最も多く配信視聴されたNFLの試合になった。この折の歌手ビヨンセのハーフタイムショーは3000万人が視聴し、エミー賞も受賞した。
次ページF1では従来なかったファン層を開拓
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事