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年始の仕事は「いつ休むか」決めること、繁忙期でもリーダーが休暇に…ドイツ人に学ぶ、がっつり休んで成果を最大化する"とっておきの仕組み"

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  • 西村 栄基 ビジネス書作家/ドイツ式リーダーシップ・コーチ
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「来週から3週間、夏休みを取るよ」

さすがに私は仰天しました。プロジェクトはちょうど折り返し地点にあり、とても意思決定者が不在で進んでいけるとは思えませんでした。

休暇に入る直前、彼が軽い調子でこう言ったのを今でも覚えています。

「みんながうまくやってくれると信じているよ。何かあったら、お互いに助け合って乗り切ってくれ」

最後に付け加えられたことに、また私は驚かされました。

「あ、休暇中はメールをチェックしないから! チームを信じているよ」

これはミヒャエルだけではなく、ドイツ人一般に見られる習慣です。完全に仕事から解放されてこその休暇、というわけです。

しかし、当時の私の内心ではさすがに不安が渦巻いていました。「さすがに少々、無責任なのではないだろうか……?」

リーダーならどう判断するか?

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しかし、心配は杞憂に終わりました。それから3週間、メンバーたちはそれぞれに割り振られた役割を自信を持ってこなし、リーダーの不在を感じさせることなくプロジェクトは順調に進行していったのです。

メンバーは頻繁に意見を交わし、意思決定時には「ミヒャエルならどう判断するだろう?」と、彼の判断基準を意識しながらプロジェクトを進めていったのです。

私はここにドイツ流リーダーシップの真髄を見ました。彼らは、普段、ミヒャエルに意思決定を委ねている案件でも、主体的に考え、自分なりに根拠を持って判断することで、成長していたのです。

リーダーの役割はすべてを自分で抱えることではなく、メンバーを信じて任せ、成長させること。その象徴が、休むことで不在を作り出す、リーダーの「3週間休暇」だったのです。

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